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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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恋愛ゲームの主人公、お世話イベント!4


ハムサンドイッチを口に突っ込まれたタリクさん‥。

トマトとか卵サンドでなくて良かった。口周りが大惨事になるところだったよ。濡れた布巾でトントンと優しく口周りを拭けば、綺麗になったので一安心である。


「良かった‥。綺麗に落ちました」

「あ、ありがとうございます、ユキさん」

「タリクごめんねぇ。口に入れても入らないんだね」


しょんぼりしたリィちゃんがタリクさんの頭を撫でると、横で見ていたルルクさんが呆れたように「‥どう考えても入らないだろ」と、突っ込んだ。


「だって入ると思ったんだもん!」

「ま、まぁまぁ。今度遊ぶ時は食べるふりにしておきましょう」

「わかった〜。でもおままごとはしたい‥」

「そ、そっか」


おままごとしたいかぁ‥。

というかタリクさん、成人男性なんだけどいいのなぁ。するとタリクさんは私を見上げ、



「お庭にお花があるようならそれをおままごとに使わせて頂いても良いでしょうか?」

「あ、なるほど!よく思いつきましたね」

「学生のご兄弟が小さい方が、よくそうやって遊んでいたのを見ていたので‥」

「先生だ〜〜」



学生の様子もよく見てたんだな‥。

ゲームでもさり気ない優しさに、プレイしている子達も「結婚するなら絶対タリク先生!」って言ってた子多かったもんな〜。


「じゃあ、早速庭に行きましょうか。今ならハーブのお花が結構咲いているのでおままごとに使えるかもしれません」

「やったー!!行く行く!」

「リィさん、慌てずに歩いて行きましょうね」


椅子からぴょんと飛び降りたリィちゃんを慌てて追いかけるタリクさんを、ルルクさんはまじまじと見て、「疲れないのか、あれ‥」と、呟いた。まぁ先生をやってたから慣れてるのでは?‥とはいえ、3日間ずっと一緒も疲れてしまうから適度に休めるようにしてあげないとだな。


庭へ出れば、夏も間近なこともあって、あちこちで白や黄色、ピンクや紫の花が咲いていて、リィちゃんはそれを見ただけで嬉しそうにピョコピョコ跳ねた。そうして木の下にシートを敷いてから、いくつかお花を摘んで紋様に使う小皿の上にのせてあげると、それはもう目がキラキラと輝いた。


「はい、お花のケーキですよ」

「わーーー!!可愛い!あたし、ずっとこうして遊びたかったんだぁ!」

「そういえばずっと棚の中にいたって言ってたね」


棚の中でずっと座ってるだけじゃあつまらなかっただろうな。

リィちゃんはお花を口元に持っていって食べるふりをしながら、



「ずっと棚の中に仕舞われてて、お外で遊ぶ子の声を聞いてたの。あたしも遊びたいなー、外に行きたいなーって思ってて、夜になった時に誰かが私を連れてったの」

「それって誰かは‥」

「わかんない。ずっと黙ってたし、どこかに投げられて、気が付いたらグチャグチャした物の中に挟まれてた」



な、なんだかきな臭い話になってきたぞ?

思わず言葉が詰まる私の横でタリクさんとルルクさんがチラッと顔を見合わせ、


「‥‥カバンの中に入れられた、ということでしょうか」

「そうだろうな。ウィリアが拾った荷物に色々入ってたって話だし」

「荷物の中身がどんな物だったか、あとで確認しておく必要がありますね」


こそっと二人で話し合っている間、私はリィちゃんとおままごとをするけど‥。確かにこんなお話ができる人形がいたら他の荷物も怪しいよね。リィちゃんを連れてった人間ってどう考えても泥棒じゃない?って思うし。


と、リィちゃんが小皿のお花を取り替えて、ずいっとタリクさんの前に差し出した。


「タリク〜〜。はい、お花のケーキどうぞ!」

「ありがとうございます。ご馳走になりますね」

「はい!」

「‥‥お前、よく付き合えるな」


ルルクさんがしみじみと言うと、タリクさんは小さく笑い、


「これでも頭が良かったので、小さい頃から勉強ばかりでろくに遊んでなかったので新鮮な気持ちなんです。こうやって小さい時は遊ぶものなのかと」

「タリクさん‥」


頭が小さい頃から良かったのは納得だけど、ろくに遊んでなかったの?

驚きの事実に目を丸くすると、タリクさんはふふっと笑い、



「どんな大人でも向き合ってくれる子供って、とても自由で良いものですね。私も見習わないとです」



そう言ってお花を食べる真似をするタリクさんを、なんとも感動して見つめてしまう。そう感じられるタリクさんも結構自由というか、心が軽いんじゃないかな。と、座っている私の膝の上にルルクさんがぴょんと飛び乗った。


「‥そういえばルルクさんは、どんな子供時代だったんですか?」

「生きるのに必死だったな‥。ただ料理はできたぞ」

「うぐっ!!」


いきなり心を抉ってこないで!!

私はシロツメクサを編んで花の冠を作ると、それをルルクさんの頭の上にのせてみた。



「なんだこれは‥」

「私はまぁ、お花遊びはしてたんで。これくらいは作れますよ」



そう言いつつ、なんだか悔しくて‥ちょっとルルクさんの両頬をビヨビヨと伸ばすと、花の冠を見たリィちゃんにすかさず「私も欲しい!」と、言われたの腕まくりをした。料理はできないけどこれならできますからね!?




今日も読んで頂きありがとうございまーす!!

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