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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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280/284

恋愛ゲームの主人公、恋とイベントと暗殺者と。30


やっぱりユキが何かに関わろうとすると、何かが起こる。

一体なんの神に愛されているんだ‥あいつは。それでも今回も無事で良かった。そう思いつつ、ギルドの一室で借りていた衣装から普段着に着替えて、ユキの待っているカウンターの方へ行けばほっとしたように笑った。


その顔を見て自分も安心するが、隣にミッツやらウィリア、シヴォンまでいるのはなんでだ‥。イラッとしながら座っている方へ歩いていけば、ノイエがグラスを持ってこちらへやってきた。



「あ、あんた!お酒は飲める?いや、その顔は飲めるわよね。はいこれ」

「‥‥なんだいきなり。って、待て!ユキには、」

「あの子はジュースにしておいたわよ。あんたってお母さんなの?」

「は?」



ノイエの発言に吹き出したウィリアとシヴォンをジロッと睨んでから、「恋人だ」と、きっぱり言ってユキの方へ行けば、照れ臭そうな顔で俺を見上げた。


「‥ルルクさんって、羞恥心ってございます?」

「人並みにあるぞ」


グラスの酒をぐっと飲めば、なかなか美味い。

そのままカウンターに寄りかかって、もう一口飲めば、ユキが横で「絶対嘘ですよね?」と、ミッツに聞いているがなんでそっちに声を掛ける。こっちにかけろ。


それでなくても今日はずっと離れていたのに。


そばにいないと落ち着かなくて、ユキが横にいない生活なんて想像ができないな‥と、思いながら花馬車から花を適当に渡していたら、ノイエに「あの子に渡すみたいに気持ち込めて渡しなさい!」なんて怒鳴られたっけ。でも渡したいのはこの横にいてとんでもなく鈍い上に恥ずかしがって俺から逃げようとするユキだけだ。



「そういえばルルクさ〜、花束めっちゃ貰ってたな」

「え、」



ウィリアの言葉にユキが目を見開く。

だからなんだ。そういう約束だったし、別に意味なんてない。

また一口グビッと酒を飲めば、シヴォンも「まぁ誰かさんは特にね」なんて言うが、お前達だって相当貰っていただろう。だから花馬車の後、ほとんど花が売ってなくてあれだけあったのになんで?!と、愕然としたくらいだ。


「‥‥‥ルルクさんって、モテモテなんですね」


じとっとこちらを見つめながらジュースをちびちび飲むユキ。

‥おい、本当にそれは酒じゃないよな?心配になってユキを見れば、ミッツが慌てたように、


「でも、さっき花束を渡したのはユキさんだけなんだろう?」


と、言うので頷いたがユキは何処となく不満そうだ。

なんでそんな顔をしているんだ。俺はただ笑ってて欲しいだけなんだが‥。


「あ、いたいた!ユキさーん、これお礼です!!」

「ダンさん?!」


少し頬が赤いダンが、腕いっぱいに緑の葉っぱの束をユキに手渡した。


「え、これって‥」


目を丸くしたユキにダンがニコニコと微笑みかける。


「ほら、花束は渡しちゃうと誤解を生んじゃうから‥。アロンさんに聞いて、紋様液に使える薬草を用意したんだ。今回感謝してもとてもじゃないけどお礼だけじゃ足りないから」

「ダンさん〜〜、ありがとうございます!!すごく嬉しいです」

「なっ、それなら私にもだろうが!」

「ミッツさんはお酒プレゼントするね〜」

「‥それなら良い」


三人でワイワイ言いながら緑の薬草を腕いっぱいプレゼントされ、嬉しそうに笑うユキに胸の奥が燻る。

俺が渡した時よりも嬉しそうじゃないか?我ながら子供っぽいと思うけれど、それを表情に出すのも悔しい。



「これでルルクさんにもっとお花描けます!」



ユキの言葉にハッとして顔を上げれば、俺の手の甲に描かれた花の紋様を指差して、


「ルルクさんの好きな蝶も、この薬草を使うと綺麗に描けるんですよ。しかも金色です!ちょっと豪華な感じになっていいんですよね〜。今度それで描きたいなって思ってたんで、嬉しいです!」

「蝶を、」


嬉しそうに俺を見上げる優しい蜂蜜色の瞳。

その色が好きだから、いつだって黄色の蝶をねだる俺を面倒がることもなく、不思議そうに、でも嬉しそうに描いてくれるユキにふわりと心が軽くなる。



自由で、優しくて、そのままのユキだから好きなんだと、こういう時思わされる。自分の事だけじゃなく、相手を‥俺を想って喜ぶユキ。



条件反射のようにユキの柔らかい頭をワシワシと撫でると、驚いたように俺を見上げるユキにふっと笑みが溢れる。


「蝶、頼む」


そう言えば、輝くような笑顔で「はい!」と、返事をするユキに、どの花よりも綺麗だと思った。と、向こうのカウンターでノイエがアロンとダンと一緒に「かんぱーい!」と、叫び、皆がそちらを一斉に見た瞬間、ユキの頬にキスをした。



「なっ!?」

「あとでご褒美くれって言ったろ」

「な、な‥」



真っ赤な顔で薬草の花束に顔を隠すユキに、小さく笑い、いつだってこっちだけを意識しててくれ‥と、思いつつ、蜂蜜色の髪をそっとまた撫でた。





まだ続編があるんですが、書いている途中なので‥。

書き上げたらまた連載する予定です!ここまで読んで頂き本当にありがとうございました!!

え、ブクマはまだ?やんだー、遠慮せずどんどんブクマもいいねもして下さい!めちゃくちゃ糧にして頑張れるんで!!よろしくお願いしまーす!(*´∀`)♪

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