新しき秩序4
義教はまた皆を見渡した。
「今の休息の間に皆の話が漏れ聞こえた。いろいろ不安はあるだろうが、やってみねばわからんこともある。
千々也丸については、その生き方は本人に選ばせる。どう生きるかは、本人の自由である。
皆が心配してくれるはありがたいと思うが、これは足利家の問題である。」
集まりし者は、もはや反論することもなかった。
「さて、他国との関係である。
既に島津家を通して琉球国と交易を行っているが、今後は直接、他国との交易を行う。
その為には村上水軍のような水軍を整える。
明との勘合符での交易は、朝貢なのでこれを改めたい。
かと言って、武力を持っての交易は相手国を威圧するだけ。それは最後の最後まで使わずに話し合うことを優先する。
但し、話し合いに武力を見せつけるは、必要であるから、その分の兵力は整え、いつでも戦えると見せつけるのだ。
さすればこちらに優位に交渉は進められる。」
初めて島津、村上から義教から質問が出た。
「御所様、船はいかがなさいますか?
今の船では朝鮮国へ渡るが手一杯。」
「船は、船大工を集め、長い航海が出来る船を作る。
唐天竺いやその先まで渡れる船である。」
「かしこまりまして候。」
「法も交易のことも概要が出来たばかり、細かいところまでは、これから政を行うもの達で決めて参る、皆そのつもりでな。」
皆は一斉に平伏した。




