新しき秩序2
「余は石清水八幡宮の神前にて籤引きにて選ばれた将軍。よって神に選ばれたものと思うて、将軍家の権威を高めることを考えてばかりいた。しかしながら赤松満祐に危うく殺されかけた時に考えを改めた。
将軍とはなんぞ。そして守護達とはなんぞと。
突き詰めていけば、武士とはなんぞとまで考えた。
武士とは、土地を守る為の自分達で兵を集めたもの達である。
そもそもは、この国が民達を守ることを辞め、権力争いを始め土地を我が物にしたところから始まっているのだ。
かといって今更、平城の御代に戻ることもできまい。
ならば、今の世に会う法を作り、新しき秩序で国を動かすことが良い。」
義教の言葉に皆、聞き入っていた。
「新しき秩序の元は、もはや土地を巡って争うことは辞めることである。
土地は国のものとし、民達が所有することは認める。
武士は国を守る兵とする。
公家は法を作り、また欠陥があれば、改めるものとする。
寺社は民達の心の拠り所とする。
民が武士、公家になることも、武士が公家となることも、公家が武士になること、いずれの身分のものが民になること、出家も自由とする。
この国を治めるものは、これまで足利家の人間であったが、これを入れ札にて選ばれしものとする。
皆の食い扶持は民から集めることになるが、搾取はいかんぞ。そこも法で取り締まる。
細かなところは、法が全部出来ていない。
まずは、この場に集まりしものや公家、寺社のものと決めていきたい。
依存あるものはおるか?」
集まりしもの達は無言で頷き同意した。
「さて、国の中はこのように固めて、これより我が国は、外の国へ出る。
但し、攻めるのではない。交易を行い、我が日の本を守るのだ。
これからそのことについて話すが、やや疲れた。暫時、休息としよう。」




