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-10.4-05 時間5

 リアの転移魔法を使い、1つ目の山脈を超えたところにあった深い森の中に降り立ったワルツたち。そこで、エンデルス少年は、不思議そうに首を傾げていたようである。山脈の峰から森の中に降り立ってからというもの、身体が不思議と軽くなっていたのだ。


「…………?」


「ほら、ぼさっとしない。さっさと歩く!」


「そ、それは分かってる。だけど……」


「だけど何よ?」


「……いや。どこに向かえば良いのかと思って……」


 そう口にするエンデルス少年の視線の先には、街道と言えなくもない細い道が、木々の隙間を縫うように続いていた。しかし、行き先を示すような看板があるわけでもなく、かといって人が往来しているわけでもなく……。エンデルス少年としては、その道を進んでも良いのか、判断が付けられなかったようだ。


「あら奇遇ね?私にも分かんないわ?」


「えっ……」


「多分ここにはドワーフが住んでると思うのよ(1300年後の未来では住んでたわけだし……)。最初の目標は、彼らの村を探すこと。その後は……まぁ、そのときになって考えれば良いでしょ。……というわけで、露払いお願い。方向はあっちね?」


「……分かった」


 釈然としないながらも、黙って北へと道を進んで行くエンデルス少年。その後ろをワルツ、ルシア、勇者、リア、そして賢者の順で歩いて行く。

 そのうちの最後尾にいた人物が、前から4番目の人物に話しかけた。


「なぁ、レオ。"あれ"は……お前がやったのか?」


「"あれ"?もしかして、へいk……エンデルス様の身体ことですか?」


「あぁ。でも、その様子だと……お前じゃないんだな?」


 そう言って目を細める賢者ニコル。彼は急にエンデルス少年の動きが良くなったことに気付いたらしい。

 対する勇者レオナルドも、そのことには気付いていたようだが、どうやら彼が身体強化の魔法や回復魔法を使ったわけではなかったようである。


「いえ、私ではありません」


「となると……」


 そう口にした後で、先頭から数えて2番目を歩いていた人物へと視線を向ける勇者たち。すると、彼女の方から、苦言が飛んでくる。


「ほら、勇者と賢者?余計なことは喋らない」


「申し訳ございません(ワルツ様でしたか……)」

「……分かった(やっぱりワルツ様か……)」


 そう言って口を閉ざしながらも、小さく笑みを浮かべる勇者たち。2人ともエンデルス少年の身体に何が起こったのかを理解したようだ。


 そんなやり取りをしながら一行が歩いていた場所は、山脈と山脈に挟まれた谷のその最下部。南北に続く細い道を、北へと向かっていた。より具体的に言うなら、未来の世界でザパトの町があった場所に向かって。


 しかし、行けども行けども森の中。ドワーフの町どころか、村、集落の姿すら見えてこない。

 結局、4時間ほど歩いて、いい加減、足が痛くなってきたのか、ルシアが魔法で宙に浮かび始めた頃。一行は森の中にあった沼地へと辿り着く。底の砂地からボコボコと透き通った水を吹き出していた、直径30m程の沼だ。


 その淵で足を止めて、沼の中を覗き込みながらワルツが根を上げる。


「……もう、この際、ここで良いんじゃない?この沼、目印にならないかしら?」


「でも、お姉ちゃん?この沼って……シルビアお姉ちゃんたちが待ってる時代まで、ずっと残ってるのかなぁ?そのうち、埋まったりして、無くなっちゃいそうな気がするけど……」


「それねー。空から見ても目立たないくらい小さいし、土砂崩れとか起こったら消えちゃいそうよね……」


 そう言って、地面にしゃがみ込み、そこに手を当てるワルツ。どうやら彼女は、地中を探査して、水脈や鉱脈の確認をしているようだ


 それから程なくして調査を終えたワルツが——


「……ふーん。山と山に囲まれてるせいか、地下にかなり太い水脈がありそうね。これだったら、地形が変わるくらいに穴を掘れば、簡単に湖を作れるかも知れないわ?」


——などという非常識な発言を口にした、そんな時のことだった。


ブクブクブク……


 と、沼の水面に(あぶく)が現れる。

 それは最初の内、小さな気泡で、沼の底から湧き出ていた水と共に浮いてきたかのように見えていた。しかし——


ブクブクブク……!!


——その勢いは次第に増し……。

 そしてついには——


ドゴォォォォ!!


——と爆ぜた。そして、水柱と共に、泡ではない何かが沼の中央に姿を見せる。


 それは、青く光る物体。朧気な霧にも見え、炎のようにも見えなくない……。そんな何かが、沼の表面に現れたのだ。


「あれ、何かなぁ?」


「大きな蛍?」


 と、首を傾げていると……。賢者が驚いたように声を上げた。


「あれは……"精霊"だ!」


「「精霊?」」


「なにそのファンタジーな生き物……まさか、私が"ここに湖を作る"って言ったから怒って……」


「違う。生き物なんかじゃない。あれは——」


 賢者が説明を口にする直前——


ブゥン……


——と、ワルツたちのことを襲う浮遊感。転移魔法がワルツたちを中心として発動したのである。なお、転移魔法が使えるリアも、エンデルス少年も、ルシアも、魔法は行使していない。


 結果、彼女たちはとある場所へとやってくるのだが……。そこに着いた際、賢者が口にした言葉は、あまりに遅かったと言えるだろう。


「——古代魔法だ」


 そう言って、杖を手に身構える賢者。他のメンバーたちも、反射的に武器を構えた。


 そんな一行の前にあったのは、人が通れない程度の間隔で地面から生える鉄の柵。そして天井と壁は、頑丈そうな岩に囲まれていて……。状況的に彼女たちは、強制的に檻の中へと転移させられてしまったようである。


書き方を……変えたい……の……じゃ……zzz……。

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