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君は悪魔の成り損ない  作者: ヨダカ
君と世界の滅亡を
52/53

灯葉は黒い布を纏い、草原に立っていた。

黄金の太陽が空を飾り、大地には月が揺らいでいた。

地面は今何よりも曖昧で、境界線としての役割を失っていた。

吹く風は頬を濡らした涙を乾かし、そのたびに草原はざわついた。

ここが天国だろうか。

灯葉は歩いた。

自分の手を見てみると、否、手が無い。灯葉は本当の姿となっていた。そこに肉体は必要なかった。

黒い布をはためかせながら、灯葉は歩いた。

歩くにつれ、日も落ちて、風も弱まっていった。

風は止まった。

目の前に扉がある。

荘厳というよりどこか威圧的で、一歩を踏み出すことが難しかった。

この扉には、別に入らなくても良いのだ。

入れば、また喜びと悲しみが入り乱れる世界に逆戻りだ。

かと言って、入らなければこの中間世界に居続けることになる。

しかし、この世界は落ち着く。

大自然が、永遠に渦巻いている。

灯葉は暫く止まっていた。

考えた。


灯葉は、扉を開いた。

確かに向こうの世界は騒がしい。

正直、疲れる。

現に灯葉の心はもうズタボロである。疲れ切っている。

しかし、灯葉は扉を開いた。

彼は極めて自分勝手な理由で、選択をした。

単純である。

一人では寂しいから、開けたのだ。


やり直しではない。

終わりでもない。

続ける覚悟を決めたのだ。

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