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第21話、作戦会議と防衛

「クエストを受けていただきありがとうございます。

 モンスターを迎え撃つ場所は正門の手前です。

 設置武器も用意してあるので活用してください。

 作戦開始は15分後です。それまでに準備をお願いします」


「分かりました。アンバーさん、とりあえず現場を見に行きませんか?」


「そうだな。防衛戦は地形が命。行ってみよう」


 ミミとアンバーは歩きながら話した。


「ミミさんはどうやってこの村まで来たんだ?

 地図を持たずにたどり着くのは難しいはずだが」


「えっと、木の上から見たら空き地と建物が見えたんです。

 それを頼りになんとかここまで来られました」


「木の上から偵察したのか。それは思いつかなかったな。

 危険はなかったか?」


「木の上を移動してたら旅客機くらいのサイズの鳥に攻撃されたんです

 すごくビックリしました」


「推測にはなるのだが……いわゆる死神というやつかもしれないな」


 突然出てきた単語にミミは驚く。

 

「死神!?そんな物騒な……なんでそんなものが?」


「落ち着いて。死神というのはスラングのようなものだ。

 運営が用意した不正防止用の敵のことだな。

 木の上を移動したら攻略が楽になりすぎるだろう?

 だから、それを咎めるわけだ」


「教えてくれてありがとうございます。

 アンバーさんは何を目的に来たんですか?」


「私は酒場で情報を買ったんだ。

 ここにクエストがあると聞いてね。

 だから、目的はクエストの攻略さ」


 2人は村の正門前に到着した。

 至るところに障害物が設置され、武装した村人や防衛設備も見える。

 中でも一番目を引くのが、門の脇に設置されたバリスタだ。

 その上には「搭乗可能」という文字が浮かんでいる。


「なるほど、設置武器というのはこれのことか。

 今回のクエストは派手になりそうだな」


 2人はバリスタの操作方法を確認し、作戦をすり合わせた。


 

「アンバーさん、このクエストでは武器を使って戦うことになるかもしれません。

 それに備えて戦い方を共有しませんか?

 私はジャンプ攻撃が得意で、一撃特化型です」


「それは良いアイデアだ。

 私の戦い方は……状況によって武器を切り替える万能型だ。

 生存性と隙の少なさを重視しているから一撃はそこまで強くない。

 だから、ボスの相手などは任せるかもしれない」


「分かりました」


「それと、このクエストは大群と戦うことになりそうだ。

 有利になりそうなスキルはセットしておくといいだろう」


「大群か……確か、孤軍奮闘スキルが使えるはずだよね」

 

 ミミが「孤軍奮闘」をセットした瞬間、ちょうど迎撃開始時間になった。



 2人は事前の打ち合わせ通りバリスタに乗り込み、モンスターを待った。

 数秒後、魔法の明かりに照らされた正門前に、ちらほらとモンスターが現れ始めた。


「予定通り、私は右側のモンスターを倒す!

 ミミは左側を頼む!」


「了解!」


 2人はバリスタでモンスターを倒していく。

 扱いが簡単なこともあって、ミミでも問題なく弾を当てることができた。

 だが、時間が経つにつれ段々とモンスターの数が増えていく。

 それに伴い防衛線は押し込まれ、障害物も徐々に破壊されていった。


「このままじゃ、バリスタで対処できなくなりそう。

 たくさんの敵に攻撃する方法……あっ!新しい武器を使えばいいんじゃない?

 アンバーさん!敵が増えてきたので私が範囲攻撃を撃ちます!

 誤射に注意してください!変身!」


「承知した!撃ち漏らしの処理は任せてくれ!」


 ミミは兎霊憑依でモンスターの頭上の枝に登る。

 そこからやや上の枝に向かって跳躍。


「ムーンジャンプ!スタンプ!」


 体を上下反転させ、枝の下側に足をかける。

 そこからムーンジャンプを発動し、モンスターの群れに突っ込んでいった。

 ミミの一撃がモンスターに命中し、モンスターを爆散させた。

 その瞬間、ミミの持つ雷槌角兎が雷を放ち、周囲のモンスターを倒していった。

 攻撃を終えたミミは自分のバリスタへとジャンプで戻る。


「ミミさん、いい攻撃だった!あと何回打てる!?」


「何度でも撃てます!ただ、クールタイムが30秒あります!」


「分かった!今後も頼む!」


 話している間に、ミミの目の前にスキル取得ウィンドウが現れた。


 パッシブスキル「鎧袖一触」

 複数の敵を同時に攻撃するとき、攻撃力上昇。

 取得条件:一度の攻撃で5体以上の相手を倒す


「スキルはうれしいけど、今は戦闘中だから付けられないね。

 また今度確認しよう」


 ミミたちはモンスターを倒していった。

 5分ほど侵攻をしのいでいると、急にモンスターが現れなくなった。


「何かあるかもしれない!警戒を切らさないように!」


 残ったモンスターをすべて倒した数秒後、モンスターが現れていた方向から岩が飛んできた。

 狙いはバリスタ。ミミとアンバーは素早く避けて無傷だったが、バリスタは破壊されてしまった。

 そして、森の奥から一体の巨大なモンスターが現れた。

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