表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/71

53:善性


   〇前回のあらすじです。

   『精霊せいれいビビアンが、ユノたちのはなしを聞いてくれるようになる』






 精霊のおんなにユノはひととおりの経緯をかいつまんで説明せつめいした。

 魔女まじょのマーリンに、シチリ島でったこと。

 現在げんざいの人間世界でこっているゆがみ――。とりわけ、人間のグール化。

 セレンの予言よげん。善のちからの純化じゅんかが、やがて人間をみずから破滅はめつたらしめ、その運命うんめいは、平定へいていかなめたる黄金おうごんりゅうが帰ってこない限りまぬがれない。

 そして竜の返還は、ユノの行動如何(いかん)にかかっている。と。


「ふーん」

 玉座ぎょくざはなしを聞いていたビビアンは、今日きょう夕飯ゆうはんのメニューが一昨日おとといおなじだった時みたいな声をした。

 みどりひとみがアウラをあげる。

人間にんげんのグール化は、もともとよね」

「そうですね」

「そもそも人間ってのは魔族まぞく奇形きけいなわけで。魔法まほうの才にめぐまれなかった出来損ないが、いろいろと知恵をしぼってべつのかたちに進化した、亜種あしゅなのよ。でもって。一部いちぶの人たちがありがたがってる善性ってのは、人間がかたる――なんていうのかな……」

道徳どうとくですか?」

 のどのおくさかな小骨こぼねがひっかかったみたいに首をさするビビアンに、ユノは訊いた。

 彼の表情ひょうじょうは険しい。

 ぱちんとビビアンがゆびらす。

「そう。それね。その、どーとくっとかってのとは、まーったく、なんの関係もないわけよ。むしろそーゆーのはね。それこそ善性ってのに見放みはなされた人たちが、必死に自分じぶんたちも持っているフリをして、その“フリ”を真実らしくせるための、口弁こうべんでしかない」

「だから、どんどんゆがみはおおきくなっていくのです。取り返しがつかないくらいに」

 精霊せいれいのそばから、アウラがユノに補足ほそくした。

 彼女かのじょたちの言っていることは分かる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ