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47:ビビアン
・前回のあらすじです。
『神殿の広間を、ユノとパンドラが、玉座まで進み出る』
玉座の下にたどりつくと、ユノたちは足を止めた。段上の女を見あげて、ユノが問う。
「あなたがビビアンさんですか。精霊の」
「いかにも。そうよ」
女――ビビアンは答えた。
厳かに振る舞った口調に反して、声は軽い。そもそもが冗談めかして王族風に告げたようで、つづく言葉は、飾り気の取れたものだった。
「ハインツとインボリュートが世話になったわね」
これにはパンドラが答えた。というより、訊き返した。
「どうしてあの人たちに、私たちを襲わせたんですか。排除しようとしたってのは、分かっていますけど」
「私は人間と関わりたくないのよ。どうしてもね」
間髪入れずに飛んできた精霊の言葉に、ユノもまた、すぐ切り返す。
「好き嫌いがあるっていうのは、しょうがないことだと思います。でも。だからって、こっちの話しも聞かずに追い払おうとするなんて……。ましてや。人間の事情とは無関係のパンドラまでいっしょくたにして」
「どーお言えばいいかしらね?」
立派な玉座に片肘を置いて、重たげに、ビビアンは頭を支える。
「ビビアンさまは、ご病気なのです」
そばにいた若い女が、代わりに言った。




