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46:玉座の女
〇前回のあらすじです。
『なにもしない近衛兵たちのあいだを、ユノたちが玉座に向かってすすんでいく』
玉座は徐々に、遠近法にしたがって、大きく見えていった。
高い階のうえにある、その御座にいるのは、やはり女であるらしかった。
緑とも、金色ともつかない。あえて言うなら、萌黄の髪を長くして編み込んだ、光妖精――アールヴのごとき雰囲気をまとう女。
(っていうより……。アールヴとなにがちがうんだろう)
笹の葉状の、長い耳。草いきれから生まれたような、深緑の両眼。白い肌。ただ美しいだけの面差し。
どうにかちがいを挙げるなら、目のまえの女は、額にサークレットを巻いていて、手には豪奢な長杖を。細い身体には、パンドラが着ているのと似たような白いトーガとマントをつけていた。
唯一ユノの知る光妖精・セレンが、生粋の『妖精』と形容できるならば、玉座の女は、それよりも更に神聖さと華やかさをくわえたもの――。
女王。あるいは、正に『精霊』の名を持つにふさわしい、身なりをしていた。




