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45:かこまれている
〇前回のあらすじです。
『神殿のなかで声がして、急にあかるくなる』
視線のすみで、ふたりは自分たちが囲まれている事実を静かに受け入れていた。
武器こそ構えていないものの、外観の整った男女が十余名。ユノとパンドラの周囲に、ぐるりと車座になって立っている。
長刀。弓。短剣。短槍……。
めいめいの得物をたずさえて、彼らは、ふたりを襲撃するというよりも――。
もともとその位置に配置していた彼らのなかに、ふたりがまぎれこんでしまったというような。静謐な体勢を、彼らは維持していた。
頭上には、大きな姿見がある。丸い形をしたそれは、奇妙な燐光を放っていた。広間が暗闇につつまれていた時には、一切輝かなかった、ぬくもりのない淡い光輝。
「進んでいい。ってことなのかな」
まわりの――近衛だろう。きっと――武人たちが、なにもしないのを見まわしつつ、パンドラは、ユノのジャケットにしがみついた。
ユノはうなずいて歩きだす。腰の剣を、いつでも抜けるようにして。




