前夜②
ニアに案内されて来た場所は、
20畳程の空間の真ん中には5人は楽に
座れそうなソファとその前には
低いテーブルがあり、
正面には直人が泊まったホテルにもあった
TVらしき平面状の薄型モニターが設置されており
直人とメルはソファに座る様促され、ニアは近くの棚からグラスと瓶を2つずつ取り出すと、
アリーシャにグラスと瓶を渡し、メルのにはニアがグラスを置いて瓶の中身を膝を着きながら注ぎ、直人にはアリーシャが注いだ。
アリーシャが、直人のグラスに注いでる際に、
至近距離からの爆乳の谷間に自然と釘付けになる直人だったが、メルとリズが同時に咳払いをし、
ハッとした直人は、目を泳がせながら天井を見上げる。
その様子を見たニアは目を細め、一瞬口角を上げたが、すぐに真面目な顔になり、モニターの横に立ち、アリーシャが反対側のモニターに立ったのを確認してから喋り出した。
ニア「それでは、まず最初に、
この国に来たばかりのミカゼ様達に
今のニースほ現象を
お伝えしたいと思いますが、ミカゼ様は
この国の現状をどこまで
ご存知なのでしょうか?」
直人「うん?う〜ん、、、
国の現状は分からないけど、、
とりあえず、この国には5つの種族が居て、
それぞれのダンジョンを攻略したら
☆が貰えて、その後に
族長に認証して貰ったらこの国の神様
がいる最後のダンジョン
入れるから、そこを攻略するってのが
俺の目的つうか、役目というか、
まぁ、そんな感じかな?」
ニア「そうですね
端的に言えばその通りです
しかしながら、この国のダンジョンは
共通して物理攻撃に耐性がありますので
魔法での攻撃が有効となっています。
なので、ミカゼ様には明日確実に魔法を
習得して頂きたいと思いますが、
その中身をご説明する前に、
この国の現状をご説明致します」
直人「なるほど、、
(物理攻撃が効きにくいのか、
フィールド上のモンスター程度なら
物理でもいけそうだってけど、ダンジョン
だと違うのかな?)
分かった、、よろしく」
ニア「はい、では、まずは種族全体に
関わる話なのですが、
現在デーメステーエル神様の加護は
日に日に弱くなっております
原因は、デーメステーエル神様が
自らのダンジョンにて封印していた
高RANKモンスターの力が増して来た
事でデーメステーエル神様が封印に
殆どの力を使ってしまっています。
それにより、
デーメステーエル神様からの加護が
弱まり国全体の維持や各種族の
戦闘力の低下に繋がり、それに
伴いまして、ダンジョンモンスター討伐
の難易度が上がり、数年前と比べ、
量も質も右肩下がりとなってしまい
現状なんとかギリギリで
維持出来ていますが、そう遠く無い未来に
資源不足が深刻化します」
直人「お、思ってたよりヤバイ状態なんだな、、
そのデーメステーエル神様?の
封印してるモンスターってのは、、
シュナ、、あ、いや
シュナイダー神?が抑えてたみたいな奴
なのか?」
メル「それとはちょっと違うかな
高RANKモンスターっていう点では
同じなんだけど、タイプが違うからね
シュナイダー神様の場合単強だったけど
デーメステーエル神様封印している
モンスターは、いつの間にか
核を分散して各種族のダンジョン最奥に
いるボスと融合しちゃってるんだよね」
ニアの代わりに直人の隣に座ってるメルが説明した。
ニア「はい、そうなのです。
そもそも単体であったとしても
デーメステーエル神様のダンジョンへは
証が無いと入れないシステム
となっていますので、どちらにしても
各種族のダンジョンを攻略して頂く
事になります」
リズ「よろしいでしょうか?」
直人の横で浮いているリズが手を上げて発言の許可を待つ
メル「うん?良いよ!遠慮しないで
気になる事があれば
わざわざ手を上げなくても良いから
ジャンジャン聞いてよ」
リズ「はい、ありがとうございます
前々から気になって居たのですが、、
どうして各種族のダンジョンを
攻略しないと証が
貰えないのでしょうか?」
可愛く頭を傾けてながら質問する。
メル•ニア•アリーシャ「「「、、、、」」」
3人は気まずそうに視線を彷徨わせる。
3人の様子に直人とリズは顔を見合わせ、同時に首を傾げる。
直人「ん?どうしたんだ?
何か言い辛い事なのか?」
メル「言い辛いと言えば言い辛いかなぁ
はぁ、、、、とは言え、、ねぇ
黙ってても直人達の心象悪くさせる
だけだから言っちゃけどね」
ため息を吐きながら先を話そうとした時、それまで大人しくやり取りを見ていたアリーシャが身を一歩前に出ながら喋りだした。
アリーシャ「メル様!待って下さい!
その先はエルフ族の族長である
私の口から言わせて下さい!」
メル「そう、、だね、、じゃぁ、
お願いね?」
ニアをチラリと見たメルはニアが頷くのを確認すると、アリーシャに話の続きを任せた。
アリーシャ「メル様、、ありがとうございます」
メルに頭を下げてから直人とリズに向き直ると
アリーシャ「証が必要な理由、、それは、、」
直人「それは?」
アリーシャの胸部をあまり見ないように心がけながらアリーシャを見つめる
アリーシャ「【仲の悪い種族同士を仲良くする】
為にデーメステーエル神様が作り出した
ルールなのです、、、、」
真剣な眼差しで直人とアリーシャは見つめ合う
見つめ合う事数秒後、続きを話さないアリーシャに疑問に感じた直人は
直人「ん?んん?それだけ?」
アリーシャ「はい、、それだけの理由です」
直人「あぁ、、そうなんだ、、まぁ、
なんだ、、それだけとは言ったけど
俺の元いた世界でも人間しか
居なかったけど、生まれや環境
信じる神様のアレやこれやで
争ってるからなぁ、、全く違う種族なら
尚更、価値観や生活リズム違って来る
だろうから、しゃぁないわなぁ、、
それで?そのルールはやっぱ俺にも
当てはまる訳なんですよね?」
アリーシャ「ご理解いただき
ありがとうございます!
ミカゼ様には申し訳ないのですが、
この国のダンジョンの基礎ルール
ですので、例外はありません、、
我らが不甲斐ないせいで
申し訳ありません」
頭を下げるアリーシャ
直人「あ、いや!別に!今んとこ困って無いし
まだ何もして無いんだから
そんな謝らなくて良いですよ!」
少し慌てて両手を細かく振りながらアリーシャの谷間をチラ見して興奮し場違いにニヤける顔を無理やり真剣な表情を保ちながらそれを誤魔化すように宥める。
しかし、そんな直人の様子を見透かしたように呆れた顔をする、メルとリズ。
全然誤魔化せて無かった。
ニア「本来であれば、多種族のサポート
及び、架け橋となるべく存在する
私達ドリアードがその役割を
十分に果たせて居ないのも
原因の一つと言えます」
アリーシャを庇うように捕捉する
メル「元々の違う価値観もあるんだけど
ここ数年の国力低下に伴って
生活が苦しくなってきてるから
余計にみんな余裕無くなってきてるんだよね
そんな時こそ協力して貰いたいけど
みんな今生きる事に必死だからさ、、」
直人「そう、、か、、(あれ?今気付いたけど
俺以外みんな女性じゃね?しかも
とびっきりの美少女と美女、、、
おぉ、、なんか改めてそんな状況考えたら
めちゃくちゃ緊張して来たんだけど!)
うん!アレだ!細かい事は、後々
改めて聞くからさ!
とりあえず、今から俺がこの国で
何すれば良いか教えて貰えますか?」
場違いな緊張を誤魔化すように国の現状より、コレからの行動を聞く直人、ぶっちゃけ国の深刻なアレコレ聞いても上手い切り返しが出来る自信が無いから先に話を進めたいだけである。
ニア「そうですね
ミカゼ様がそう仰るのでしたら、、
この国の状況説明は追々して行きたいと
思います。
それでは、早速この後のミカゼ様の
予定ですが、本日は、この後、
郊外で討伐なさったモンスターの
精算をして頂きます。
その後、このニースの街をここに居る
アリーシャ様にお願いする予定でしたが
先程、、予定外にダンジョン探索者に
多く目撃されたので、、えぇ、、と、、
その、、あの、、」
アリーシャ「ん?どうしたんだ?
いつものニアらしく無い
随分歯切れの悪い、、あ、、
まさか!アイツらに情報がもう
回ったのか!?」
珍しく言い淀むニアに、何かを悟って食い気味に質問する。
直人「ん?何か問題でも出たんですか?」
アリーシャ「あ、いえ、
問題と言う程の事では、、」
ニア「申し訳ありません
明日までミカゼ様の情報を公にしない
筈だったのてすが、、、」
直人の問いにハッと我に帰り、ニアに目配せしながら否定するアリーシャ、そんなアリーシャのアリーシャのアイコンタクトを受け少し言いづらそうに話始めたニアの話を要約すると、ここ数年の間にデーメステーエル神の加護が急速に弱くなり、それにより、ダンジョンでモンスターを倒し、資源を確保しているのだが、加護が弱くなっている為に、モンスター討伐率が落ちた事で、資源供給も必然的に下がってしまい、生活が徐々に苦しくなって来てると言う
元々その可能性を見越して備蓄は大量にあったのだが、その備蓄が枯渇するのも時間の問題である。
そこで新たな問題が浮上する。
破滅信徒誕生である。
破滅信徒とは、加護が弱くなった事により、デーメステーエル神では無く、サタンナイツ王国に出現したモンスターを信仰し、この世界は滅びゆく定めなのだ!あるがままに享受せよ!
と言う意味の分からない者達の事である。
最初は「何言ってんだコイツ?」的な反応が大半であったが、加護が弱まった事で、人々の弱体化、モンスターへの恐怖、資源の枯渇問題、先の見えない不安、そんな弱った心に、少なくない人々が破滅信徒の言葉を信じ、無気力、怠惰、狂気に感情を支配され、タチが悪い事に、長く生きて、なおかつ発言力のある者にまでそんな破滅信徒の言葉に賛同し始めたのである。
現在、デーメステーエル神を信じこの状況を打開する為に努力している者達の方が多いのだか、破滅信徒の言葉を信じ始めてる者達は全体の1割を超え始めた。
そんな状況化に現れた直人の存在。
魔力感知能力に長けてるエルフ族は、いくらエルフ族上層部やドリアード達が誤魔化していたとしても
隠し通す事は難しかった。
微妙に存在がバレている時に
メルが間違って転移した冒険者ギルドで多くのエルフ族に直人が目撃された事で、たちまち噂が広がり、デーメステーエル神の救いと噂する者、ただの流れ者と言う者、そして、破滅信徒からは、何故か『救世主を偽る罪人』として騒がれ始めているらしい。
直人「(いやいや、なんでやねん!って思わず関西弁が出てしまったわ、、東北人なのに、それはどうでもいいけど、この国に来てまだ何もして無いのに、、あぁ、まぁ、【少し】はやらかしたけど、それにしても、救世主ってなんだよ?あれか?そんな妄想しちゃう位ヤバイ状況なのか?)」
そんな破滅信徒ではあるが、何処から聞き付けたか、『救世主ならばその証を見せよ!』的な事を言い出して、それに賛同する人々が、その架空の救世主を匿ってるであろうドリアード族達に現在進行形で問いただしてるらしい。
ニア「明日の事もあるので、その者達の
勝手な言い分を聞き入れる訳には
いかないのですが、、騒ぎが
大きくなりつつあり、強行手段に
出る事は裏目に出ると、ドリアード族の
族長である【リアリナ】様が判断
致しました。
なので、まことに遺憾ではありますが
暴徒となる前に、ミカゼ様には、
彼らの言う『証の試練』をして
頂きたいのですが、、」
アリーシャ「おい!ニア!
あんな者達の言う事を
は真に受けるのか!」
メル「アリーシャ、あんな者なんて
言っちゃダメだよ?同じエルフでしょ?」
アリーシャ「メル様!しかし!」
メル「アリーシャ」
アリーシャ「くっ、、分かりました、、
申し訳ありません、、」
シーン、、、
直人(気まず!メッチャ気まず!
スンゴイピリピリした
空気なんですけど!?)
直人「あ、え、、と、
あの、ニアさん、、『証の試練』
ってどんな事するんですか?」
女性人達から放たれる気まずい空気から逃れるため当たり障りの無い質問をしてみた。
ニア「はい、、元々そんな試練など
存在しないのですが、、、
どうやら、、破壊信徒達の言う
試練と言うのは、今は使われてない
ダンジョンにて、そこにいる
モンスターを討伐する事の様です」
直人「なるほど、モンスター討伐なら
大丈夫だと思うんですけど、
なんでわざわざ使われてない
ダンジョンなんですか?
ってか何で使わなくなったんですかね?」
ニア「はい
使われなくなった理由からお答え致します
この国のダンジョンは基本的には
デーメステーエル神様の加護の元
個人の能力に合わせたダンジョンに
設定する事が出来るので
無謀な行動でもしない限り、安全に
ダンジョンに挑めます。
しかし、その設定が正常に作動せず
強さがランダムなモンスターが
出てくる様になってしまった
ダンジョンがあり、そこでは、
序盤から強力なモンスターが出現するので
安全を考慮し、立ち入り禁止ダンジョン
となってます」
直人「強力ってどれくらいですか?」
ニア「最近、立ち入り禁止ダンジョンとなった
【旋風ダンジョン】でRANK4の
モンスターが確認されたので
恐らく同程度のモンスター討伐が
求められると思います」
アリーシャ「RANK4!?
いくらミカゼ様が強くとも
魔法取得後ならまだしも、
無属性魔法のみで倒せる
モンスターじゃないだろ!?
リアリナは何を考えてるんだ!」
直人(え?そうなの?この国のRANK4って
そんなに強いの?)




