5 モア
私が驚いたのは、自分が作り出した”水妖”が美幼女だったことなんだけど、アヴェルは違ったらしく、
「…まさかここまで…」
「どしたの?」
「普通、ウィンディーネというのは、良くて小さい獣ぐらいまでしか作れないんだ。人型で、それも人語が話せるなんて…よほど、魔力が強くものでなければ…」
「ふーん?」
どうやらすごいものを作っちゃったらしい、というのはわかるんだけど。
…どうしようかなぁ、コレ。
生き物、しかも人間みたいだし。
「ままー、わたし、なまえ」
きょと、とよく分かってなさそうな顔で(それもすんばらしく可愛い)私を見上げるウィンディーネ。
アヴェルの方を見て、助けを乞いてみた。
「付けてやったほうがいいだろう。名前は存在を強める。それに契約にもなるからな」
「契約?」
「このウィンディーネはお前を主として仕える、意思表示みたいなものか」
「へーえ」
私はなるほどーと言い、名前を考えてみた。
…うーん…。
「…モア、とか…?」
「もあ?わたし、もあ!」
とびきりの笑顔で反応した。よし決定。モアね。
日本名だったら萌愛とかかな…なんか「モアイ」って読まれていじめられそうだけど。
「よろしくね、モア」
「うん、まま!」
ぎゅう、と私に抱き着いてきた。ああ、倒れそう。
あ。私は声をあげた。
「にしても妖精なのに羽ないんだね」
妖精といえば、綺麗な羽がついてるもんだと思っていたのにな。
「ウィンディーネはお前のイメージから出来ているからな。お前がイメージするときに羽を思い浮かばなかったんだろう」
あー、羽のこと、すっかり忘れてた気がするしなぁ。
「次は武器なんだが…武器を作るか?それとも武器を強化するか?」
「?? どゆこと?」
アヴェルの話によると、水神と炎神のホーリーは自ら武器を作ることができるのだそうだ。でも、元々ある武器に水を巻き付けさせたりしてもいけるらしい。
私は考えた末、自分で作ることに決めた。
荷物は軽いほうがいいし、なによりあんまり出費をアヴェルに出させたくない。
「ままー、もあ、なにしてればいいの?」
「うーん、そこでじっとしてて」
はーい、と元気よくお返事して、モアは椅子にちょこんと乗っかる。…可愛いなぁオイ。
道に置いてたら誘拐されそうだよね。私がさせないけど。
「そういえば、モアって戦えるのかな?」
「幼女とはいえ仮にもウィンディーネだ。本能で分かっているだろう」
…そうかなー?
なんか、すっごい戦いと無縁そうに見えるんですけど。
「とにかくお前は武器を作って、あと防御と遠距離攻撃の魔法を覚えるぞ」
私もモアに習ってはーいと元気よくお返事。
何故かアヴェルが重たい溜息を吐いていたけど。
モアちゃん登場!作者はロリコンではないけど幼女好きです(あれ矛盾?
次も引き続きまほーのおべんきょーの時間です




