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そんな私の別人生。  作者: 久留間水樹
それぞれの出会い編
33/47

31 夢、うつつ

間違えて投稿していたので、さらに加筆。

 

 

(お母さん、わたしを見て。わたしはここにいるのに)

(お姉ちゃんばっかりずるい) (どうして?)(わたしだって)

  (お姉ちゃんがいるから)(みんなに好かれてるのに、お母さんまでとるの?)

 (だいっきらい)(居なくなっちゃえ) (お姉ちゃんなんか)


 愛されなかった子供。

 見てもらえなかった子供。

 それが、×××。


   (ねぇ、どうして)(お姉ちゃん、どっかに行ってよ) 

 (わたしが悪いの?) (できそこない、だから)  (お母さん)

(嫌だ) (嫌だ) (嫌だ) (もう嫌だ) (助けてよ)

    (お姉ちゃんなんか大っきらいだ)   (私をみて)


 ひとりぼっちだった×××。

 誰にも助けてもらえなかった×××。

 そして、罪深き罪人、×××。


 だって×××は、*したから。

 ××××××を、*したから。



「いやぁあああああああアアアアアアアアアアアアっ!!!」


 私は飛び起きた。

 はぁはぁと息は荒く、鼓動は早い。


 ふと下を見ると、ベットだった。


「…モア、モア…?」


 私の中にモアはいない。

 じゃあ、どこに行ったんだろう。

 アヴェルも、どこへ…?


 ベットから立ち上がった。

 それから、のそりのそりとゆっくり歩く。

 違う、早く、歩けない。

 体が思うように動かない。腕を見ると、ごっそり肉が落ちていた。かなり痩せてしまっている。


「…お姉ちゃん…」


 体がだるく、熱っぽかった。視界は滲んでいるし、眠たかった。

 それでも、私はぬくもりを求めて、歩く。

 

 モアを抱きしめたかった。

 アヴェルの傍にいたかった。


 私を、一人にしないで。

 あの頃のように、一人に。


 頭を抑えようと顔に手を当てて、気づく。


「…濡れてる…」


 あの悪夢を見たとき、涙を流していたらしい。

 私は少し苦笑して、部屋の扉を開けた。


 広がるのは、広い廊下。


「…どこ…ここ…」


 知らない場所、それに、人が一人もいない。


「…モア、アヴェル…いる…?」


 寂しくなって、二人の名前を呼んだ。

 答えはない。

 

 その代わり、白いものが見えた。


「…ようやく会えました」


「…誰?」


 白い髪。それから、薄紫の瞳。

 あの死体と同じ巫女服を来た、少女。


「…私は、神無」


「…かんな」


 私が繰り返して呟くと、神無はこくりと頷いた。

 そして、と神無はいう。


「この神殿の大巫女です」


 


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