27 風鈴
書き直しました
デルラについたのは、三日後の夕方だった。
デルラは門と塀で街が囲まれていて、門の外側から眺めていてもとても賑やかだった。
モアは馬車モドキの中で一度私の中に入ったまま、出てこようとしない。きっと、体力を回復させているのだろう、とアヴェルが言った。
馬車モドキから降りて、門番の人にアヴェルと一緒に挨拶する。
「これが国からの通達なんです」
「これは…女王様の…分かりました。お通りください」
馬車モドキを持っていた人はアヴェルがお金を渡すと帰っていった。
ああ、お別れなのかー…。
首都の中は外側から見るよりとても豊かで、あちこちで笑い声がする。
なんだか東京とは全然違う。
「今日はもう遅い。宿に泊まって明日城へ行こう」
というアヴェルの提案に賛成して、宿へ向かった私たちは、声をかけられた。
「アクア様でございますか?」
「…えーっと、どうしてそれを…?」
数人くらいの集団だ。
顔を包帯でグルグル巻きにして隠してあり、…なんだこいつら、怪しい。
魔法でも唱えてやろうかなと思っていたら、アヴェルがこいつらに話しかけた。
「”風鈴”か」
「はい、そのとおりでございます、アヴェル様」
「…知り合い…?」
私が尋ねると、いいや、とアヴェルは首を振って
「イーリスの師匠が昔ここにいた」
…イーリス、一体この怪しげな連中の中に師匠がいたってどういうことなの。
「暗殺部隊がどうした?」
「あんさ…っ!?」
「そうか、説明していなかったな。”風鈴”というこの集団は、女王直属の暗殺部隊でな、こいつらのリーダーと騎士長は同じ格を持つという権力者だ」
…イーリス、暗殺部隊にいる師匠って君どんなこと習ってたの。
「…それで、どうしたんだ?」
「…はい。貴方様達を狙う輩がいるそうで」
「…何?」
「とりあえず、説明は後で。安全な場所で行いましょう」
”風鈴”の一人が跳び。
私を狙って放たれただろう矢を、素手で受け止めた。
「…っ!」
「…ね?」
アヴェルと私は顔を見合わせて、思う。
『やばい、何かめんどくさいことに巻き込まれた』、と。




