25 通達
目が覚めると、朝日が眩しかった。
立ち上がり、ベットへ近寄ると、モアはすやすやと寝ている。
「…よかった…」
ガチャ、とドアが開いた。
「起きたなら隣の部屋に来なさい。ご飯出来たから」
「あ、うん…ごめんねイーリス急におしかけて」
「いいのよ別に。慣れてるしね。さ、冷めるわ」
私はモアの頭を撫でて、イーリスについていった。
「あれ?アヴェルは?」
「ああ、ちょっと出かけるって。さ、食べなさい」
ふーんそうなのか。
イーリスから手渡されたのは…あれ?
えーっと…
「コレ、何…?」
すごく真っ黒だねー?
なんか異臭するし。
「何ってパンだけど」
「…え?」
この、まっくろこげで、異臭がして、炭っぽくて、原型とどめていないこれが?
もしかして…イーリスって…料理ベタ?
とは言えなかったので。
「えーっと、あり、が、とう…」
全神経を止めて、必死に飲み込んだ。
バリっガリッジャリッ
生理的に嫌な音が口の中から聞こえる。
イーリスに水をもらい、必死に飲み込んだ。ジャリジャリ。
「美味しかった?」
ああ、無自覚なのね。
…さてはアヴェル、君気づいてたな?
一人だけ逃げたって訳か。コンチクショー
「えーっと、まぁ、うん…」
「なによハッキリしないわね。あ、あんたの水妖のほうにもご飯つくるから――」
「待って!私作るよ!!」
さすがにあれは病人にはあげたくないし!
私の必死な形相にひるみつつ、「そ、そう?」と言ってイーリスは台所を貸してくれた。
さて、おかゆでも作るか。
これでも家庭科の調理実習の成績はよかったのだ。裁縫とかの奴は苦手だったけど。
お粥(みたいなもの。ここにお米はなかった。)を作り、モアのいる部屋まで戻ると、目を覚ましたらしい、モアは外をぼーっと眺めていた。
「モア、起きた?ご飯作ったよ」
「あっまま!わーい、おいしそう」
モアは無邪気に笑って、お粥を平らげた。
と、ちょうどそこにアヴェルが帰ってくる。
「…ご飯は食べたか?」
「…あの黒い物体をご飯というのなら」
アヴェルは苦笑いをした。顔が引きつっている。
と、アヴェルが何か紙を取り出した。
「ん?何それ?」
「国からのご通達だ。お前に、だ」
「…アヴェルじゃなくて?」
「ああ、そうだ」
「国…って何か、したっけ?」
「さあな。とにかく読め」
紙を広げ、それを読む。
…え?
「なんか、一度私と会いたいって」
「…何?」
「しかも、女王様から」
なにやら、めんどくさい予感がした。
でも、国からの命令だ、いかなきゃならないんだろうなー…
私は溜息をついて、紙を折りたたんだ。
ようやーく進展!こうでもしないとこいつらいつまでたっても出発しないぜ!
イーリスが料理ベタだったら可愛いとか思いました。だからそっちに変更。なんでもできるって設定にしようかなって思って最初は料理超上手な設定だったんですけどね。これはこれでいいかな




