16 シャーマ
「…幹部?」
「ああ、ギルドにはトップがいて、その下に幹部が7人ついている。ふふ、まるで戦隊みたいだろう?」
なんか誇らしげに胸を張られた。
ってことはこのひとレッドか。リーダーか。
「…シャーマ、アクアに何か用か」
「ふふん、お前は相変わらずだな。ちょっと旧友に会いたくなったのだ、とかは駄目か?」
「まずお前とは友達でさえないだろうが…」
アヴェルが溜息を吐いて呆れたようにシャーマさんを見る。
そのシャーマさんは嬉しそうにニヤニヤと笑っている。
…えーっと。
「どういう関係?元カノとか何か?」
その瞬間、二人が吹き出した。
アヴェルは冗談じゃないというように、
「なっなんでそんな発想が出てくる!!」
シャーマさんは心底おかしそうに、
「あっはっはっはっはっは!ひー、おま、アクア…っ!!最高すぎるぞ!!!」
なんか絶賛された。
シャーマさんは笑い終えると、手を振って否定の意を表した。
「そんな関係ではないよ。ただ同僚だったというだけさ」
「…同僚?」
しかも過去形ですか。
「いろいろあってな、アヴェルは幹部をやめて普通の平に戻った。アヴェルの強さならレベル10なのだが、レベル10というのはトップと幹部を表すレベルなので、一個下のレベル9に下がったんだ」
ってことは。
「アヴェル、相当強いんだねー」
「…まあ、な」
アヴェルが苦々しげに言った。
「シャーマ、何故アクアを呼んだ?」
「そう急かすな。まさかスティーリアに勝つとは思わなくてな。あいつ、私のお気に入りだったんだぞ?だから、ちょっと手合わせを、と」
へー、あの氷の美少女さん、お気に入りだったんだー。
でもたしかに分かる。可愛いもんね。
「待て!まずお前とアクアの相性は最悪だし、お前の手合わせだとこの階吹っ飛ぶだろ!」
アヴェルが必死に手合わせを止めさせようとしてる。
まあ、レベル10って位だから、そうとう凄い魔法とか使うんだろうけど…。
「うーん、いいんじゃないかな?楽しそうだし」
「アクア!」
「ははっ!やはりお前は面白い!いいぞ、やろうではないか!」
「シャーマ!」
アヴェルはもう俺知らねという顔になった。相変わらずの苦労性だな、とシャーマさんはまたニヤニヤ。
というわけで、第三試合、開始です。
戦いかくと長くなりそうなので次にします




