職場の恋と小さな勇気
夕顔という女は、儚さの中に人を惹きつける香気を宿す人である。身の置きどころは定まらずとも、微笑の奥には柔らかな情が漂い、見る者の心をそっとほどく。名も身分も確かなものを持たぬがゆえに、出会いも別れも夢のように淡く、触れたと思えば消えてしまう。その一瞬の光こそが、彼女の美しさであり、物語に静かな余韻を残すのである。
子供の頃から異性に人気がある子は積極的な子が多いが、そうではない男の子は引っ込み思案な子が多い。昔も今も、恋に不器用な少年はいつの時代にもいる。
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僕には好きな子がいる。当然、彼女が僕をどう思っているかは分からない。ただ、職場では普通に仕事の話はするし、飲み会でも世間話はする。
デートに誘うかどうか悩んでいる。断られたら会社で気まずくなる。それは避けたいが、このままだと何も先に進まないことも分かっている。
同期の友人に探りを入れてみた。彼女に彼氏がいるのか知ってる? 数年前はどこかの部署の先輩と付き合っていたらしいけど、その人はもう転職していて、今はどうだか分からないらしい。
こんなことを考えていても仕方がない。早く声をかけた方がいい。なんとなく脈がある気がするのだ。たまに目がよく合うし、飲み会でもよく近くに座ってくる……気がする。
そう、昔からこんな場面はよくある。経験的には成功率三割だ。僕がもっとイケメンなら、その確率は上がるのだろうが、今の僕は残念ながらそこまでイケメンではない。それでも、なんとなく上手くいきそうな気がする。
明日の帰り道、偶然を装って駅のホームで声をかけよう。
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そもそも、片思いで悶々としているなら、とっとと告白すれば良いのだ。そうでないと、彼女は誰かに取られてしまうかもしれないし、あっという間に年をとる。縁がなかったという言い訳はない。勇気がなかっただけだ。
片思いの瞬間だけは、昔も今も、なぜか人は少しだけ勇気を持てるのだから。
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