転生人語 #003 ― 人の不幸(嫉妬と弱さの心理) ―
昔から人は他人の不幸やミスを期待することがある。
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「振られればいいのに」
「ほんと。性格悪いのに男にはモテるし、勉強もできるし。信じられない」
「昔からああだからね。一度くらい不幸を味あわないと、何も苦労しない大人になるわよ」
「私は先月彼氏に振られたのに」
「わたしなんて、バレンタインで告白したら“好きな子いるから”って。最悪」
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人は時々、自分の不幸を基準に、他人の幸せを許せなくなる。
ラグビーの試合でも同じだ。
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一点差で負けていて、残り三分。相手ボールのスクラム。
スクラムハーフがボールを出し、スタンドオフが構える。
ここでミスしてくれれば、こちらにチャンスが来る。
ノックオンでも、キックミスでもいい。
頼む、ミスれ。そんな願いが頭をよぎる。
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そもそも、人は昔から他人の不幸を見て安心し、自分の努力を棚に上げて他人のミスを期待する。祈祷にすがった時代もあったが、念じたところで現実は変わらない。
人の不幸を望んだ瞬間、もう詰んでいる。もっと他の手段を考えた方が、まだマシな打開策が生まれる。
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