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異世界で自分なりの軍団を作り上げます。  作者: 護國鬼


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360/362

360話 第何次とも知れない改革 3

 「無い無いと言っても人材が宙から現れることは無い。仕方がない、軍や一部の行政機関だけに限定していた電子機器の導入を開放しよう」


 お茶を終えたマコトは対策を打ち出す。


 「陛下。それは技術流出に繋がると云うことで禁止していたのでは?関係省庁には制約の魔法のかかっていない人間も出入りします。良からぬ人間も混ざって居ることでしょう」


 ピカサはマコトの頭を整理させる為であろうか?分かりきった質問で返す。


 「勿論、分かっている。パソコンや持ち運びの出来る機器には金属ワイヤーで持ち出しが出来ぬようにして、その他の機材にも銃火器の管理並みの制度を作る。違反者は最高刑で死刑とすれば事の重大さを理解するだろう」


 因みに、ヤマト公国では機械はその殆どが電力によって動作する。異世界だからって何でも魔法に頼ることはないのだ。一部の攻撃魔法や補助魔法、制約の魔法のような代用の出来ないものには魔法を使い、魔法使いの有効活用を図っている。


 因みに発電には風力、水力が使える場所にはその発電所を設置し、地形的に制約がある場所では回転する魔道具をモーター代わりにして発電している。太陽光発電も当初は考えられていたが、太陽光パネルに飛行系の魔物が反応し襲来する


といった事案が発生し採用されなかった。これも異世界ならではの理由だった。


 「運用は建物内の限られた区画で行う。部外者の進入を厳重に警備すれば可能な筈だ。これ以上は現場の声も聞いて現実的な警備運用計画を策定しよう」


 少ない人員で効率を上げる為にマコトはまた機密を開示することに決めた。新たに1から人材を育てるのには時間がかかるだろうが既に軍内部等では地球の先進国並みの技術が使われている。


 この運用経験などを活用すれば大幅に時間の短縮が図れる筈だ。国の一部ではまだ生活に必要な火起こしにライターやマッチが使われているが都市部ではガスコンロや一部ではIHコンロの導入が検討されている。


 しかし、他国ではまだ竈に置き火を取っておいたり、火打石やその他の道具を使って生活しているのだ。ヤマト公国の進んだ製品(だいぶモンキーモデルではある)を輸出するには相手にもそれなりの文化レベルが必要になる。


 昨日まで松明で夜の闇を照らしていた人達にライトを見せるとどうなるか?便利と受け入れてくれれば良いが理解不能な不気味な物だと思われてしまうと売れない。


 健全な経済活動の為にもマコトが主導する他国との交流は必要不可欠だった。しかし、その為には自国の文化レベルも上げないといけない。マコトは自国が他国よりも圧倒的に技術レベルが高いことにより悪戦苦闘することになったがマコ


トの理想の軍隊の編成には国造りのレベルを落とす訳にはいかなかった。


 ジリリリリン ジリリリリン


 昔懐かし、といってもマコトにしか分からない黒電話の呼び出し音が執務室に響く。3人居る秘書官の1人が受話器を取る。因みにこの音はマコトのアイデアでどんなに雑音がしていても直ぐに分かるからと採用した。


 「はい、こちら公王執務室。はい、お代わりします。陛下、軍の総司令部から緊急連絡です」


 秘書官が内線電話を操作してマコトに繋ぐ。この内線電話は呼び出し音は黒電話だが本体はデジタル表記式のコードレスだ。


 「そうか、分かった。また何か分かったら連絡をくれ」


 マコトは報告を聞くと受話器を置く。


 「我が国の外れ、他国との国境の街で運用している連絡バスが襲撃を受けた。犯人は他国の馬車ギルドの関係者を名乗りバスが自分達の仕事を奪っていると主張しているらしい。襲撃犯はバスの護衛に撃退されたようだ」


 「陛下、襲撃は国境のこちらとあちら、どちらでしょうか?」


 秘書官を代表する形でピカサが問う。


 「こちら側だ。つまり犯人は国境を侵犯していることになる。直ぐに対抗処置をして隣国にも抗議せねばならない」


 マコトが自分達の仕事を台無しにされた気持ちになり怒り心頭だったが、まだ情報が不足していた。犯人は本当に他国の人間なのか。反抗動機は犯行声明の通りなのか。自国の被害はどれだけの物なのか。報告を待たねばならない。


 以前ならば、司令部なりに乗り込んで陣頭指揮を取っていたが、人材が育ち、また優先せねばならない仕事も山積していたのではマコトはこの時点では王らしく大人しくしていた。


 しかし、


 執務室の扉が警備の親衛隊員が開けると同時にあわてふためいた情報将校のダークエルフが入室してくる。


 「隣国の新興国家ロザリンドにおいて反乱が各地で勃発。それに合わせるように公国各地で武装蜂起が発生し各地で戦闘が発生しています!」


 それを聞いたマコトは、


 「はあ!!?」


 公王としてはいけないような怒りに満ちた反応をしていた。



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