第97話:ロスアンゼルス&ドジャースを去る!
まさかのニューヨーク・ヤンキースへの移籍。しかも兄弟ともに。
ドジャースのスーパースターである左のアンダースロー橘周は、ロスアンゼルスからニューヨークへ移ることが決まった。ヤンキースへの移籍だ。
ロス、ニューヨークだけでなく、日米だけでもなく。世界を揺るがした。
特にドジャースファンの間で、多くの悲鳴が上がった。まさか数々の伝説を残した橘周がロスを離れることになるとは、想像もしていなかった。
スポンサー企業も大慌てで対応に追われている。
兄弟ともに契約後に記者会見に臨んだ。橘周は、まずはロスアンゼルスファンとドジャースに感謝の気持ちを伝えた。思わず泣きそうになったが、「やべ、ここで泣いたら恥ずかしいし、俺のキャラも崩壊する」・・・と我慢した。
弟の橘壮太郎は、「3年間で70勝と1,100奪三振を達成した兄を超えることは不可能かもしれないけど、できる限り近づきたい」等と抱負を述べた。
橘壮太郎は、実はバタバタと結婚を済ませて夫婦でニューヨークに来ていた。
それと、橘周のトレーナーでドジャースとも契約していた高井もヤンキースに移ることになり、3年契約で橘兄弟中心のトレーナーになった。これを機にニューヨークに家族を呼び寄せることにした。トレーナーとしては破格の年俸を得ており、'剛腕の左のアンダースロー橘周'の生みの親として、一緒にアメリカンドリームを掴んだと言っていいだろう。
橘兄弟は同じマンションに、高井の家族は近くのマンションを契約した。
その後一旦ロスの家に戻り、早速トレーニングを行った。兄弟でメジャーの同じ球団に所属することになったので、遠慮なく情報交換ができるし、技術を教え合うことができる。
橘周の特徴としてピッチャー、バッター、野手、走者全てに秀でているから、壮太郎に対して、適確な打者分析をアドバイスできる。これがメジャー1年目の壮太郎にとって、大きなアドバンテージになるに違いない。
ここで壮太郎と高井は一緒に日本に戻り引っ越しの準備を行った。また橘周は、ロスの家の契約を解除し、ニューヨークに完全に移った。
後何年メジャーリーグで活躍できるか分からないが、環境を変えることで、心身ともにピリッとして寿命が延びるかもしれない。後シーズン通してクローザーが務まるかもやってみないと分からない。だけど、とにかく高井と弟の橘壮太郎が同じチームなのは嬉しいし、心強い。壮太郎がヤンキースでスーパーエースになれるよう側で助けることもできるから、今までとは違うやりがいがある。
歳が明けて、まずはヤンキースのキャンプに向けて、トレーニングを本格化した。




