第297話:ダブルヘッダーでの主役
その後5試合を消化。
橘周は、先発で2試合、代打で2試合出場したが、
7打数2安打2四球。
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今日は、急遽ダブルヘッダー(1日2試合)が組まれた。
1試合目は、5回で1-8と大敗ペース。
6回に橘周が、今シーズンの初登板でマウンドに向かった。
しらけムードのドジャースタジアムが、ホットになる。
試合前に20球の軽めのピッチング練習をしただけなので、
肩ができていない。
そこで、遅玉勝負の試合にした。
とにかく遅い球中心のピッチングだ。
相変わらず肘の状態が、今ひとつということもある。
110キロ代のナックルに、100キロ代のスローカーブと
120キロ代の遅いシンカーを混ぜる。
橘周が、29歳~31歳の全盛時に投げていた、アンダー
スローからのライジングストレートの記憶が鮮明に
あるファンからすると、ショッキングな姿ではある。
7回にもマウンドに上がる。
ようやく140キロ代のストレートを2球混ぜたが、
遅い球中心のピッチングを続ける。
7回、8回を打者8人でなんとか無失点。
8回に登板したリリーフピッチャーも極力遅めの球を投げて、
結局試合は、2-8で敗れた。
「俺の遅い球攻撃が、2試合目に効果あるか?
せこいやり方だけど」
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そして2試合目。
果たして・・・相手バッターの何人かが、ちょっと
おかしくなっていた。
155キロ以上のストレートと高速スライダーに
タイミングが合わない。
「せこせこ作戦、半分成功だな」
しかし、この試合の主役は、DHで5番に入ったバッター
橘周であった。2打席目と3打席目の連続ソロホームラン
と、4打席目の走者一掃ツーベースで5打点を上げた。
ツーベースの橘周の後、神島ルカも2ランホームランを
放ち、子弟コンビでヒーローインタビューを受けた。
面白いやり取りに、大いに盛り上がった。
試合後
神島「1試合目の遅い球攻撃面白かったっす」
橘周「せこいけど、肩できてなかったし、仕方なくね」
神島「遅過ぎて、試合時間が長くなりましたけどね(笑)」
橘周「案外打たれないもんだとビックリしたな」
神島「俺も打ったのに、またホームラン数で負けてます」
橘周「ルカのノルマは25本だぞ。打率も2割7部な」
神島ルカ「へい!30本目指します。でも焦らず1打席
ずつ楽しんでやります」
すごく充実していた。しかし、冷静に考えると
「結局1日で1勝1敗なんだよな。こんなんで
満足してはいけないな」
シーズンはまだまだ長い。




