↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地上10センチから世界を征する 剛腕の左のアンダースロー  作者: 伊藤ライリー
Returned to the Dodgers!!!伝説の男が戻ってきた!
PR
295/304

第295話:開幕戦で弟子達の活躍と・・・奇跡の13.3秒

開幕戦は、投手戦になった。相手エースに対し、

ミッキー・シュナイダーも無双している。

シュナイダーは、ライジングストレートは

投げられないが、ライジングカッターは自在に

操れるようになった、左のアンダースローだ。


シュート成分の大きい速球、

バッターの外角に逃げながら沈むシュート、

浮き上がらない低目のカットボールと

多彩な投球ができる。

全盛期の橘周と比べると見劣りするが、

名門ドジャースの開幕投手を担えるピッチャー

に成長した。


浮き上がるカットボールやスライダーを投げる左右の

アンダースローはメジャーで数人いるが、その中で

ストレートの威力は断然シュナイダーがトップであり、

バッターが苦労する点である。


相手エースに対して、日本人3人は、いずれも三振した。

独特のパワーカーブに合わなかった。


松村祐「なかなか鋭いカーブですね。でも2球見た

    から、次は打ちたいです」

橘周「俺も2球見たから、行けそうな気がする」

神島ルカ「ええ!さすが天才達。僕はもうちょっと

     見ないと・・・」


その言葉通り松村祐は、2打席目にセンター前ヒット。

チーム初ヒットだ。

神島ルカ「ほんとに打った。すげえ」

橘周「今のはスライダーな(笑)」


5回表にシュナイダーが先制点を献上し、0-1とリード

されて5回裏は、7番橘周から始まる。


若干衰えが見える橘周を開幕オーダーに入れて

くれた新監督の期待に応えるために、フォアボール

でも何でもいいから塁にでたいところ。


「ルカ!2人のうち、どっちかが同点のホーム踏むぞ」

「うっす!気合入れます」

「空回りせず、楽しんでいけよ」


橘周の打席。

初球 外角ツーシーム:ボール

2球目 外角高めフォーシーム:ファール

「ツーシームか、スライダーか、よしパワーカーブだ」

3球目 パワーカーブ:狙い通り、コンパクトに叩く。

ライナーがライトのやや右中間寄りに飛ぶ。


前進したライトが慌てる。そう、橘周のライナーは、

イメージより伸びるのだ。

バットの真芯スイートスポットで捉えるのが上手く、

足腰のパワーをうまく腕に伝え、100キロ近い握力がある。


だから外野手から見た打った際のイメージと、実際に

飛んでくる飛距離にけっこうな差が出るのだ。


3m以上前に突っ込んで頭を越された。


大ベテランでありながら、スピードスター橘周が

全力疾走に切り替える。ぐんぐん加速し、

セカンドベースの手前当たりから、オリンピックメダリストを

彷彿とさせるフォームに進化する。

まさに・・・飛ぶように走る!!!


3塁コーチャーの手が回った。

他の選手ならここからスピードダウンするのだが、

2年前のマスターズ陸上世界大会200m走メダリスト

の橘周は、さらに加速する。


返球が返ってきたが、足からの高速スライディングで、

余裕のセーフ!!


幾度も見てきた光景。しかし、ドジャースファンは、

一斉に立ち上がってスタンディングオベーションだ。


世界で唯一ベース一周ランニングで観客を熱狂

させる男は、今年も健在だった。


橘周は、ホームイン後神島ルカに小さい声で耳打ちした

「ピッチャーがっくりきてるから、初球からチャンスだ」


ピッチャーにとって、ランニングホームランを打たれる

ことは滅多にないが、特大ホームランを打たれるより

もやもやが残る。ライトのまずいミスも見たのだから、

尚更だ。

しかも、神島ルカが8番バッターだから、どこか舐めてる。


神島ルカは、ワクワクしながらバッターボックスへ入る。

そして、まんまと初球のパワーカーブを捉えて、

ライトスタンドに運んだ。2者連続ホームランで逆転だ。


勝ち星の権利を得たシュナイダーが飛びあがる。


4-2でドジャースが勝利。

最後はタナー・ロックが締め、ミッキー・シュナイダー

に今期初勝利が付いた。


試合後、ドジャースナインには笑顔が溢れる。

しかし、橘周は「13秒3かあ、これで一昨年より、

コンマ3秒も遅くなってる。やっぱ老いたのか?俺」

とちょっぴり悔しがった。


「しかし、まあルカにホームランでたから一安心」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。