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地上10センチから世界を征する 剛腕の左のアンダースロー  作者: 伊藤ライリー
Returned to the Dodgers!!!伝説の男が戻ってきた!
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287/304

第286話:とうとう、全てのリミッターを解除したピッチングに突入だ!!

42歳橘周の野球人生集大成のピッチングが続く


5回表が終わっても0-0と、緊迫した試合展開が続く。

橘周は、マウンドに向かう前に、監督に声をかけられた。


「シュウ、まだ行けるか?」

「今日はまだまだいくらでも行けそうな気がします」

と力強く答えた。


5回裏のピッチングは、2種類のナックルとストレートに、

どうにか苦手なスプリットを混ぜた。


これで速度と落差が異なる落ちる球種を、3つ揃えたことになる。

ブレーブス打線に困惑が広がる。

「これはやっかいだ。ナックルが2種類あるだけでも

 慣れることに時間がかかる。

 その上スプリットと高めにキレのあるストレートが

 混ざってくるなんて、過去に経験が無い」


6回も同様のピッチング。橘周は、もう完全にゾーン

に入っていた。

思い描いていた理想のピッチングができている。

疲れているはずだが、身体が動く。何より楽しい!!


6回を終わって、1安打10奪三振。

きっちり3人ずつ18人で終わらせた。


ベンチに戻ると、コーチから

「もう上がっていいけど、どうする?」

「いえ、ここからが本番のような気がします」

「それは凄いな。27歳のような体力だ」


未だ0-0のまま、7回裏のマウンドに上がる。

「よし、今までなんだかんだとリミッターが

 かかっていたけど、今日その全て解除だ!」


速いナックルの後、外角高めストレート。

最速154キロでた。

続いて、右バッターの膝元にスライダー。

最後は、逃げていくシンカーでセカンドゴロ。


2人目は、ツーシームからのスローカーブで意表を

突いて追い込むと、速いナックルがファールになり、

最後は高めストレートで三振に仕留めた。


3人目は、スライダーと低目ストレートでサードゴロ。

縦横無尽なピッチング内容に、かなりの観客が

スタンディングオベーションで応える。


しかし、ブレーブスの継投に、ドジャースは

8回も0点に抑えられた。


そして、橘周は7回でお役御免と思われたのに、

8回もマウンドに向かう姿に、

再度スタンディングオベーション!


もう橘周を中心に、球場全体が劇場と化している。

セカンドを守る松村祐も痺れていた。

「しっかし、物凄い雰囲気だな。やっぱカリスマ中の

 カリスマヒーローだな。このピッチングをすぐ

 側の特等席で見られるのは最高だ」

「おっと、集中集中」


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