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第12話:ストッパー昇格からの~~

元ダンサーであり元陸上選手でもある、左のアンダースロー橘周たちばな しゅうが1軍に再昇格し、中継ぎとして順調に登板を重ねていく。全て勝ち試合の6回~8回の登板である。監督・首脳陣・選手の信頼を手繰り寄せることに成功した。


それ以上に観客やテレビ・ネット視聴者の心を捉えていた。

・特殊で美しくダイナミックなフォーム

・外見の見栄えの良さ

・本当にホップする高めストレート

・シンカー、ツーシーム、カッター、パワーカーブの使い分け

・さらに恐れずにスローボールまで堂々と投げる


対戦するバッターも下から上へ突き抜ける+ホップする軌道に手を焼いている。高めボール気味のストレートと途中から下にぐにゃりと曲がり落ちるシンカーとでは、時に1m近い高低差があるし、ツーシームはスプリット見たいに沈むし、やっかい極まりない。

既にバッターの間では、見てみたいけど、三振取られまくって恥ずかしいというピッチャーになりつつあるのだ。


オールスター後、ストッパー(メジャではクローザー)の石田投手が右腕の不調で一旦2軍で調整することとなったが、代理のストッパーとして橘周が指名された。新人のストッパーはさほど珍しいことではないが、橘周本人にとっては別の意味で驚きだった。

「そろそろ先発で登板したかったが、まあせっかくストッパーで行けと言われたので、頑張ってみよう」という感じ。


ストッパーの緊張感はまた格別だ。でも登板までの準備は、中継ぎより予定が立てやすいメリットもある。それと試合では、むしろ打者の方にプレッシャーがかかることを実感した。だから三振はさらに増えて行った。


特に三者三信で試合を締めた日は、本人もチーム全体もファンもスカッとする。スポーツ紙で1面を飾る日が増えている。


かくして、約1ヵ月の間に8回登板し、1勝無敗5セーブの最高の適応性を見せて、ストッパーとしての仕事が完了したのだった。


ストッパーとして最後の登板日の後、投手コーチに言われた。

「中4日開けて先発で投げて見ようか?」

「本当ですか?やってみます」

ついに目指していた、史上初の先発完投型の左のアンダースローに近づけるチャンスだ!!


中継ぎ、ストッパーの次は先発だ。9月10月のシーズン終盤で輝けるのか??

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