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#3. 幕間 [おやごころ]
本部side
あの個が、出奔してしまった。
思考も活動も大人しくなったと聞いていたが、隠していただけだったか。
このままほうっておけば思考も届かず、宇宙のどこかで消えてしまう。
我々の下した結論は、あの個の事を思考し続ける端末に追跡させ、あわよくばあの個を連れ帰らせることだった。
戻ってきてくれるのが望ましいが、思考さえ届けば、宇宙のどこかしらできっと存在していける。
端末の作成には、思考可能な意識の形成を含めて1廻ほどかかってしまった。我々の個の数を追跡に割くわけにはいかないため、我々を模した端末用の思考回路をゼロから作らざるを得なかった。
端末には、早急に追いつけるよう光速移動スキルを与え、追跡対象がどれほどの危険思想の持ち主か刷り込んでおく。
これで自律的にあの個の事を思ってくれるだろう。
あの個への思考が途切れぬよう、サブも含め3つの端末を作成し、放つ。
端末には悟られぬように、あの個のことを静かに願う。
「どうか無事で。」




