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The end of the world.2

 しばらく移動した少女は、ふわりとあるスラムと化した街に降り立った。

 そして、降りた先の雑居ビルに慣れた様子で入って行った。


 ビルの中は元々バーか何かで飲食店だったと思われるが、もはや営業しているようには見えなかった。

 その店の奥のソファーで筋肉質の男が、サブマシンガンを手に取りながらくつろいでいた。

 顔の傷は多数、背はそこまで高くはない。

 だが、男が放つ殺気は凄まじく、簡単には近づけない雰囲気を放っていた。


 男は入ってきた少女を見たが、少女はあまりそれを気にしていないようだ。

 少女は背負っていたジェットブースターを下ろし、充電のため窓際の陽が当る場所に置く。


「よう、フェザー、今日は調子どう?何か食べるかい?」 

 男は少女を親しげにそう呼び笑いかけた。

「ああ、大佐。ありがとう。できたら汚染されてない物が食いたいけど、どこに行ってもそんなもんあるわけないよな」

 フェザーと呼ばれた少女は、口元だけ笑っていたが目つきが凍っていた。


 フェザーはカウンターに並べてあるテキーラの瓶を取ると、大佐と呼んだ男の前に座った。

「それより薬くれよ、薬。質が悪くても良いけど、一発で死んじまうのはなしな」

 フェザーは瓶ごとテキーラを飲むと、ため息をつくように深く息をした。  


「あんまりやり過ぎんなよ。体には良くないからな」

 大佐はフェザーを心配するようにそう言うと、店の奥から封筒を取り出してきてフェザーに渡した。

「おいおい、大佐、説教はなしにしてくれよ。今更、体に悪いも何もないだろ。もう、毎日体調が悪いよ」

 自嘲気味にフェザーはそう笑うと、封筒の中にある粉をアルミホイルに乗せロウソクの上で炙って吸った。


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