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異世界のパチンコ店は一味違うようです  作者: ふぃず
店舗乱立編
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第三十六話 『ダイア』グランドオープン【前編】

あけましておめでとうございます。

今年は頑張れる年であったらいいな……。

 王都エルランジのカジノ区画、いつも様々な人が来店し賑わいを見せる魔導遊技機専門店『ハデス』、ただ今日はいつもと違っていた。時刻は午前九時半をまわったが店内は閑散としている。

 開店前の列も毎日五百人前後いるのに対して今日は五十人前後だった。

『ハデス』の店長であるアルゼリオ=サミックは、事務所の椅子に腰を掛け多数あるモニターを見渡す。画面は店内に取りつけてある監視用の水晶から入ってくる映像が流れていた。

 ガラガラな店内の状況にため息を吐く。

 先日オーナーは今日が暇になることを予見していた。そのため今日のシフトは従業員の数が少なめにしてあるが、それにしても暇である。

 もちろんこの暇な日には理由がある。

 今日は初のライバル店とも言える『ダイア』が昼からグランドオープンなのだ。

 休みを取った従業員達も数時間したら整理券を握りしめ『ダイア』に向かうだろう。何せ従業員達は『ハデス』で営業時間外にしか魔導遊技機に触ったことが無いのだ、一層楽しみだろう。

 副店長の瑞穂と魔導少女サヤちゃんをよく打つウィルは既に整理券を片手に並んでいるころだ。


「せっかくグランドオープンに対抗してデルスラを全台4,5,6にしたっていうのにな……」


 ちなみにデルスラの島は現在2人しか席に着いていない。この調子だと島全台が高設定だと気付かれずに終わる可能性がかなり高そうだ。


「え、店長今日デルスラ全台高設定にしたんですか?」


 嘘でしょ、という風に話しかけてきたのは今日学園が休みらしく朝からシフトに入っているエレックだ。


「あぁ、黙って客を取られるのも面白くないからな……」


 正直デルスラ全台高設定とか赤字も良いところだ、イベント日でもなかなかやらないが、オーナーが金にとやかく言う人ではないのもあって無理に店長権限で『ダイア』に少しでも対抗しようと試してみたのである。

 まぁ、無駄になったが……。

 

「悩んでいても仕方ない、オーナーも今日から数日ぐらいだろうって予想してるしな。エレック仕事に戻るぞ」


 こうしてアルゼリオは今日一日客が少ないハデスでため息をつきながら仕事をすることになる。




「凄い行列だ……」


 目の前の光景にイルド=ビルメイクは思わず声を漏らす。

 人、人、人……こんなに王都には人がいたのかというほどに人が溢れている。


「こいつらが全員今日のライバルか……」


 見渡した光景にイルドが呟くと後ろから声が掛かる。


「ちょっとイルド、なんで十番以内の整理券じゃないのよ!!」


 後ろを振り向くと銀髪の美少女……神聖なオーラが身体から溢れているもののそれを打ち消すかのような欲にくらんだ目、駄女神リノだ。


「しょうがないだろ前日に行ったら当日に抽選するからってこの抽選順番整理券ってものを渡されたんだから」


 駄女神の神託(笑)により前日にイルドは『ダイア』に訪れたものの整理券は当日抽選を受けるための物で、そのままの順番で入場ではないと言われてしまった。


「こうなったら運の良くなる魔法を使うしかないわね!!」


「おい、その魔法俺にもかけろよな」


 二人でギャーギャーと喚いているとようやく抽選の順番が来たようだ。配られた整理券は千枚だと店員が話していたので二桁が取れればラッキーだなと考えながらイルドはクジを引く。


 ――結果は96番、人数にしてみればかなり良いほうだろう。もしかしたら先ほどリノにかけてもらった怪しげな運が上がる魔法が効いたのかもしれない。充分に良い番号なので自慢してやろうとドヤ顔を持って後ろに並んでいたリノを振り返ると酷い光景があった。


「なんでなのよ!! おかしいでしょ!! 私は運が上がる魔法までかけてクジを引いたのよ!! こんなの絶対イカサマよ!!」


 店員に向かってリノが文句をつけていた手に持っているクジを覗くと777番という番号が見える。ある意味運が良かったのかもしれない。

 それにしても、髪を振り乱してまで店員に向かって文句を言ってる光景を見てしまうととても女神には見えないな。

 あ、連れて行かれた。


 屈強な兵士がやってきてリノを二人で拘束し、連れて行ってしまった。

 仕方が無く自分の順番の場所に並ぶと他でも阿鼻叫喚が上がっている。その中でも何人か見知った顔が見えた特にひどかったのは『ハデス』の店員であるウィルが泣き叫び鼻水を垂らしながら『ハデス』の副店長である瑞穂の足元に縋りつく光景であった。縋りつかれた瑞穂は困った顔をしながらスカートを抑えている。あまりにもしつこかったのか何度も足で蹴られていた。一瞬だが恍惚そうな表情が見えたのは気のせいだろう。

 遠巻きで見ると瑞穂は2番の整理券を手に入れ、対するウィルは900番台であった。

 この光景を見てイルドはリノに自慢する前にリノが連行されて良かったと思う、恐らく自慢していたら交換してくれと言ってきただろうから……。


「まもなく入場の時間になります!! 整理券をお持ちの方は順番に並んでお待ちください!!」


 店員の張り上げた声がざわついていた場に聞こえてくる。どうやらもう直ぐ開店の時間らしい、転生前ではグランドオープンなんて一度も言った事が無かったなと思いながらイルドは開店を待つ。

 駄女神の分まで楽しんでやろうと心に決めて――。


間が大分空いてしまいました申し訳ありません。


5.9号機は微妙ですね、GRTが5.9号機では目指す形なのかもしれません。

6号機も噂レベルですがいろいろ話が出てきましたね。

緩和なのか規制強化なのか微妙なところではありますが、有利区間があることから規制強化な気はします。

パチンコの出玉もそろそろ規制ですし、業界的には困った形ですね。

異世界は関係ないですが……。

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