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FTS  作者: くきくん
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第十一章 VS 25

黒い建物の扉は閉ざされており、近づくと上に開閉した。どうやら内部でサジが開閉してくれたようだった。


「相変わらず地球レベルで考えるとかなり高度な技術だよな。とても何千年も放置されていたとは思えねぇ。」


安藤はあらためて感心しながら先に扉をくぐる。しかし、後ろにいた早川はキョロキョロと周囲を見回して、なかなか入ろうとしない。それを見た友香は、あることに気付いた。


「そう言えば佐々木さんは?」


「一人でどこかへ歩いて行ったのは見たんだけど、ここに入ったところは見てないんだけど、どこへ行ったんだろう?」


「放っておくのもなんだし、ちょっと探しに行ってみる?」


「そうだね。見たところ要塞内部はそれほど広くないし、ちょっと行ってみよう。皆は先に中へ入っていてください。友香と二人で佐々木さんを捜しに行ってきます。」


すると青柳が、


「私たちも手分けして一緒に探した方が良いのでは?」


と、提案してくれたが早川は、


「大丈夫です。すぐに見つかりますよ。」


「そうか。何かあったら、君たちだけで解決しようとせず、私たちに知らせるんだよ。では、中で待っている。」


そう言うと、青柳たちは建物の中へと姿を消した。内部は友香の予想通り扉を抜けると階下へと階段が伸びていた。全員が入るのを見届けると、早川と友香は佐々木を探すため、特に意味もなく右側から探し始めた。


「何かいるわよ!」


「佐々木さんかな?」


「違うわ。サジさんの言っていたロボットみたい。」


そう言ってその方向を指さした。よく見ると、何体かのロボットが忙しなく動き回っているのが見えた。


「どうやら清掃しているようだね。一応、人の形に近い作りみたいだ。」


早川の言うようにそのロボットは頭と胴体、そして手のようなものが左右についており、足の部分はローラーか何かが設置されているのか、転がるように移動していた。地球にもあるようなロボットのようだ。


「やっぱり、高城教授も地球人だから発想は同じなのかもしれないわね。イメージ通りのロボットだわ。」


早川たちはロボットも気になったが、今は佐々木を探すのが先決だと、更に周囲を注意深く見回しながら奥へと進んだ。何体かのロボットとすれ違ったが、ロボットは早川たちに近づいたり、攻撃したりしてくることもなかった。


「このロボットたちは攻撃能力は無いようね。きっと清掃やメンテナンスなんかをずっとずっとやり続けているのかしら?」


「そうだね。それも気の遠くなるような年月を休みなく働き続けているんだろうね。」


ロボットとは言え、早川はなんだか少し申し訳ない気持ちになった。しばらく歩くと前方に人影が見えた。今度はロボットではなさそうだ。


「いた!佐々木さ~ん!」


早川は人影の方向に向かって大声で叫んだ。人影は声に気付いたのかこちらを向くと、手を振っていた。


「それにしても呑気な人ね。」


友香が笑いながら言う。疲れているはずなのに、どこにあれだけの体力が残っているのだろう?と、早川は思わず苦笑した。


「なんかありましたか?ちょっとロボットの動きがおもろいから、後をつけてたんですわ。このロボットこんな見た目やけど、かなり賢いですわ!ロボット同士磨きあったり、見つめあってなんやら互いにデータ通信でもしてるんか、時々頭の部分が赤く点滅したりしよるんですわ。こら、飽きまへんで!」


佐々木の目が輝いていた。


「そんな事より皆、黒い建物に集合してますよ。佐々木さんもとりあえず行きましょう。」


「それはすんまへん!よっしゃ!行きましょ!」


佐々木はそのまま黒い建物に向かって歩き出した。早川たちもその後に続いた。

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