第十一章 VS 18
ところが、しばらく歩くと突然空が暗くなり始めた。それは地球のように太陽が沈むのではなく、突然マドラスの光が弱くなり、かなり短時間で辺り一面暗くなった。
ただ、地球で言う月のような星が空には三つ輝いていた。また、ここでも周囲の岩肌が発光し、周囲の様子はある程度見えた。
それでも、さっきの話を聞いた直後だった為に早川や安藤達は不安を隠せない。
それに追い打ちをかけるかのように、サジが叫んだ!
「いかん!皆注意するんじゃ!」
しかし、さっきの話を聞いていなかった者には、状況が理解出来なかった。
ウォーレンが走ってきて、サジに尋ねた。
「何かあったのか?ただ夜になっただけでは無いのか?」
すると、真由が疑問を口にした。
「そう言えば、前に夜になった時には、あんな月みたいな星は見えなかったけど、あれが関係するのかしら?」
たしかに、友香と真由はあの時、綺麗だと言ってかなり長い間夜空を見上げていたのを早川も覚えていた。
「その通りじゃ!あの空に見える一際大きく光る星が三つ同時に見える時メリーが特に凶暴化すると古代より言い伝えられておる。三つ同時に出現する事は極めて稀なんじゃ!ワシでさえ、これまで一度しか見た事がない・・・」
ハッキリとはサジの表情は読み取れ無かったが、かなり動揺しているように思えた。しかし、メリーの話を聞いていないウォーレンには、やはりまだ状況が理解出来ていない様子で、
「そのメリーというのがよくわからないのだが、とにかく、緊迫した状況であることだけは理解した。」
細かく説明している暇は無いと判断した早川は、
「凶暴な生物なんですよ!メリーという生き物は!それがどうやら、夜になると現れる可能性が高いと・・・そして、爪には猛毒があるので、襲われると大変な事になります。」
「なるほど、少しは理解出来た。後ろの連中に伝えてくるが、まだ、そのメリーという生物が襲ってきたわけではない。今のところそれらしい気配も感じられんし、あまり神経質になり過ぎると、注意力も散漫になりかねない。ここは、これまで通り進むのが良いだろう。但し、油断はしないよう、くれぐれも頼むぞ!」
それだけ言うと、再び最後尾に戻っていった。
「たしかにあやつの言う通りじゃな。ワシも少しばかり神経質になり過ぎたようじゃ。」




