第十一章 VS 14
しばらくは左側の岩山沿いを走り続けた。景色はほとんど変わらず右側には平原が広がっていた。遠くには早川たちが探索した森も見えた。正面も果てしなく平原で、所々で色が変化した。どのくらい走り続けただろう。岩山が低くなり、やがて左が開けた平原に変わった。先頭を走るウォーレンが左側に進路を変える。それに合わせ早川たちも左に曲がった。右側には、川らしきものが見えた。
再び左側を岩山が続き、岩山沿いを進む。すると、岩山と岩山の切れ目が現れ、自然に出来た道らしきものが奥へと続いていた。ウォーレンはそこで一旦バイクを止めた。
「ここからは、しばらく一本道が続くということだ。つまり、逃げ場が無くなる。ロジャーももうすぐ来るだろう。念のために車を最後尾に移動する。小回りの利かない車を先に行かせようと思う。あまりのんびりしている時間も無いが、ここは車が到着するまで小休止にしたいと思う。」
ウォーレンはそう言ってバイクを離れるとキャンプ地の方向を見て再び話し始めた。
「どうやら、キャンプ地付近に降り立ったようだ。奴らの移動手段がどんなものかもわからないし、セルゲス達と合流出来たのかもわからないが、我々を追ってくることは間違いなさそうだな。キャンプに我々の行先を示唆するような物は無いと思うが、あの場所に降りたということは、何か生物を感知できる装置を持っていると考えた方が良さそうだ。」
それを聞いたレイニーが、不安を口にした。
「そんなレーダーみたいなものを持っていたのであれば、どこに逃げようと見つかってしまうのではありませんか?」
「たしかにその通りだな。しかし、こちらの今の戦力では迎え撃ったところでやられるのは目に見えている。ならば、それが例え時間稼ぎであろうと今は少しでも遠くへ向かうのが我々に出来る最善の策。それに、サジの話では、今から向かう場所は特殊な鉱石に覆われており、簡単にはレーダーでは捉えられない上に、こんな何もない場所よりは応戦出来る地形だということだ。」
「なるほど。たしかにここで迎え撃つのは無謀というものですね。」
そんなやり取りをしていると、後ろからロジャー達の乗った車がやってきた。早川たちの近くで停車すると、ウォーレンが近寄り、何かを伝え、そのまま岩山の間の道を登り始めた。
「よし、我々も行こう。」
再び早川たちはバイクに跨ると、車の後を追うように走り始めた。




