第十章 地球からの・・・ 5
ウォーレンの息が少し上がっている。よほど全力で走ってきたのだろう。
「順平君はどこにいる?随分と前に地球とは残念ながら交信できなかったと言い、こちらへ歩いて行ったのだが・・・」
「さっきまで寝ていたので、まだ見ていません。簡易司令室にいるかもしれませんね。行ってみましょう。」
流し台の方にいた友香たちは何かあったのかと心配そうにこちらを見ている。早川は大声で、
「やっぱりさっきの光はロケットのようです!司令室に行って来るので、皆さん、上空を監視しておいてください!」
すると、一斉に皆が上空を見上げた。とりあえず、この場は任せて、ロジャーにも監視をお願いして、ウォーレンと司令室に向かった。
「順平さん!いますか?入りますよ!」
ノックと同時に扉を開けると、順平の姿があった。順平はコンピューターに向かって、なにやら忙しなく入力したり画面を見たりしていた。
「早川さんに、ウォーレンさん。気づかれましたか?上空の光を。」
「ええ、今さっき気づいて伝えようと探していたんですが、すでにご存じだったんですね。」
「はい。皆さん気持ちよさそうに眠っていたので、もう少し僕だけで調査してからお伝えしようと、こちらの端末で調査をしていた所です。」
「それで、何かわかったのか?」
ウォーレンが訪ねると、
「ひとつだけ言える事は、あの飛行物体は地球からの援軍では無いと言うことです。」
「何だって!じゃあ、あれはなんなんだ?」
「正直わかりません。この星では元々、他の星との交流も無いようですし、偶然、どこかの星の生物が通りかかったとも考えにくいです。と、なれば考えたくはありませんが、ノレッセの援軍の可能性も・・・」
「そ、そんな!?一体どうやって・・・奴らも交信手段は無いはず・・・」
「いや、ノレッセの事だ。別部隊に、もし決められた時間に定期連絡が無い場合は、近くで活動している部隊が援軍に向かうといった打ち合わせを予めしていたのかもしれない。だとすれば、こちら側からの連絡手段が無くとも援軍が来る可能性は考えられる。」
「・・・・・・。」
早川は言葉を失った。心のどこかではもうセルゲスは諦めて、このまま消えてくれるのではと期待していたからだ・・・




