群れる小鳥抱く太陽
「あ、あなた!勝手に入って来ちゃダメでしょ!」
ドアが閉められた。
残された増渕とけいは唖然とし、顔を見合わせた。
「「知り合い?」ですか?」
同時に質問をした。
外の廊下で女性警察官は険しい表情で、三枝ひなたに問い詰めた。
「あなた。なんで増渕部長のことをご存知なの?」
ひなたは、部屋の方を見ながら答えた。
「化け物討伐隊の責任者の方ですよね?でも、もう大丈夫です。本当に探してたのは、今隣りにいたあたしと同じくらいの年齢の女の子なんで。」
「化け物、、、?」
ひなたは微笑んで語気を強めた。
「最近、栃木県を中心に起きてる化け物が建物を破壊してる事件ですよ。知らないんですか?警察官なのに?今すぐ辞めた方がいいですよ。」
「は?」
女性警察官はムカッときたが、声を荒げるのも大人気ないと思い、一度増渕とけいのいる部屋のドアを見た。
そして、ひなたを見た。
「とりあえずあなたをこの部屋に入れることはできません。お引き取りください。」
ひなたは間髪入れず、ささやいた。
「じゃああの女の子に伝言をお願いします。『マウヅに会いたい?』」
しばらくすると、増渕はけいに話を始めた。
「実のところ、ここまで奇怪な事件は珍しくてですね。藁にもすがる気持ちというか。兎瓦さんは、、、」
増渕は真っ直ぐけいを見た。だが、近藤のように威圧的な眼差しではない。敬意が感じられる。
「実際に化け物を蒸発させている。あなたの協力を是非頂きたいと思ってまして。」
「はい。」
けいは心の中で、彼女が最も敬愛する友人が褒めてくれるかな、という想いをかすめた。
「増渕部長、入ります。」
ノックと共に先ほどの女性警察官が部屋に入ってきた。増渕が即座に言った。
「なんだったんだ??」
「はい、異常者の可能性もあるのでお引き取りいただきました。失礼致します。、、、あ」
女性警察官はけいを見た。その凝視にけいは体をビクッとさせた。
「兎瓦けいさん?あの女性から伝言です。」
けいは驚いた。
「『マウヅに会いたい?』」
けいは心臓が飛び出るかと思った。




