第47話 お茶会って闘いだったんだ
「ルナ!マリー!御機嫌よう、来てくれて嬉しいわ」
でたよ、マイボス・レイティシアちゃん(不敬)。
「レイティシア様、今日はお招きありがとうございます。とても楽しみにしてましたのよ」
おお、さすがマリーちゃん!そつない挨拶!
わたしも、挨拶しないとね!無難に!
「レイティシア様、本日は大変結構なお席にお招きいただき、嬉しく存じます」
どうだぁー!これ以上ないくらいにへりくだってやったわ!カーッカッカ!(不敬)
「……ルナ、すごいわねぇ。その年でちゃんとした挨拶できるのね…ふふふ!子供扱いしちゃダメだわね!」
ぬぬ?やりすぎた?
ま、いっか、不敬に問われるよりは。
くそぅ、相変わらず、視線の圧が……、やめて?走馬灯早まるのよ?
お茶会のステージは、ひらけた庭園。
おお…、いかにも、マリー・アントワネット的なシチュエーション(不敬)…
席に着く、一つ席が空いてる……。
嫌な予感……。
「ふふ!ルナは気づいちゃったのね!今日は素敵なゲストも呼んでるの!」
いや、気付くよ?席、空いてるし。
なんなら、マリーちゃんもチラチラ見てたよ?
隠してたつもりなのかな?レイティシアちゃん(不敬)
なんだ、このモノローグに入る『(不敬)』は!
「あ!来たわよ!ほら、平然としたふりよ!」
いやいやいやいや!
無理だよ無理!予告もされてたしね?
「レイティシア、その2人が新しい友達かな?挨拶させてもらえるかな、パパにも」
ほら!パパって言ってるし!
レイティシア・ローゼリア第三王女のパパってだーれだ!?
国王だよ!
くるんじゃねえよ!(不敬MAX!)
ん?んんんんん?
視線が……、集まってる?
そらそっか、王様だしね……いや、外側警戒しなさいよ!わたし、たんなる7歳児だってば!
ホント、見ないでくれる?
走馬灯早まって、王様の話がわかんないくらい間延びしていくから!
唐突に何かが弾ける音、続いて風を貫く音。
よく知ってる音だ。
パパと一緒に狩りに出たときに、何度も聞いた。
弓を射る音。
でも違うのは、
風を貫く音が、離れるんじゃなくて、近づいてくる!
音、左。
クラリッサ様に渡された扇子を畳んで持つ。
視界に黒い、点。
近づいてくる。
軌道はレイティシアパパの背中。
護衛の人は気づいていない。
椅子に座りかけた脚を踏みしめる。
王様の方に、跳ぶ。
扇子を振り抜く、間に合え
慌てる護衛、遅い!
レイティシアパパの背中に、矢が刺さる前に、わたしが振り抜いた扇子が、矢を弾き飛ばした。
「みんな!伏せて!」
お茶会は戦場だ。




