第31話 やらかしてた!
「む?いや、ちょっとまて」
へ?なんで?他はもう始まってるよ?
ゴリラ教官は他の4組を見ている。誰か注目株がいるのかなぁ。
わたしの目にはそんなに変わらないように思えるんだけど。
あー捌かれてるねぇ〜
あ、向こうの端の教官さん、友達が好きだったアイドルに似てるなぁ。友達が来てたら大興奮だったろうに。あのアイドル、チケット取れないからねぇ……
ルカ、元気にしてるかなぁ……
もう2ヶ月くらい会えてない。
「それでは始めようか」
あ、ボーッとしてたら他の4組、終わってるわ。
あれ?教官が集まってくる。
どういうこと?
「ほら、いつでもいいぞ、打ってきなさい」
何か…、見られるのやだなぁ……
大勢に紛れていたいのに……
と言ってもしょうがない。
剣で目立ちたくないから、適当に済ませたいけど、適当具合がわかんないんだよねぇ、走馬灯状態だと。
とりあえず筋肉が痛まない程度でできますようにっと。
左足を引いて剣先を左側に引く。
持ち手を腰のあたりに当て、軽く前傾姿勢に……。
わかりやすい軌道だったら適当に捌いてくれるでしょ!ね!頼むよ、ゴリラ教官!
ゴリラ教官の呼吸を読む。
息を吐ききって、吸い……始める。
今!
右手一歩で真っすぐ横に振り抜く。
吸い始めてた息を止めるゴリラ教官。
同時に身体が反応に動く。
脚のつけ根辺りに向かっていく木剣。ゴリラ教官の剣が捌きに動く。
掬い上げられるように捌かれる。
……飛天御剣流の抜刀術は二段構え〜
身体を回転させ、もう一度同じ軌道を木剣が描く。
今度は捌かないで受けてよね!
ゴリラ教官の剣は掬い上げた姿勢のまま上にいる。ん?間に合う?表情は……真剣?本気?
あれ?これ……同じようなことが前にあったような……
ゴリラ教官の剣が振り下ろされる。
微妙に軌道があってないような……
木剣に当たらなくない?!
振り抜く木剣が、ゴリラ教官の木剣に弾かれる前に……
ルナの右腕にゴリラ教官の木剣が振り下ろされた!!
いっっっっっっっったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!
食い込んだ木剣が、ルナの腕を軋ませていく……
ちょちょちょちょっっっとぉぉぉぉぉぉお!
止めて止めて止ぉぉぉめぇぇぇてぇぇぇぇ!
腕の筋肉が悲鳴を上げる
ギリギリと骨が変形していく
そして、
折れた




