表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/138

第132話 護衛騎士は憧れる

レイティシアちゃんの輿入れまで、あと一月となった。

準備は慌ただしくも順調に進み、いくつかの荷物は先行してベルカイトに運ばれていく。


わたしは身軽な身の上なので、加州清光と南泉一文字、木刀の和泉守兼定、それから着替えがいくつかのあればいいや、くらいの気分でいたら、マリーちゃんとタルおばちゃまに捕まって、裸にひん剥かれて、採寸されるという辱めを受けた。


服、作るんだって。ドレスも。


まあ、グラナド家で貰ったドレス、もう着れないしね。育ったもんだ。身長も、胸も。

ウエストあたりを採寸されてるときに、マリーちゃんがボソッと、『私も剣術始めようかしら…』なんて呟いたのが聞こえた。

やめといた方がいいよ?マリーちゃん。

十分細いし、素振りしてると、ゴリラ教官でてくるかもしれないから。

運動なら、ピラティスとかヨガとかをおすすめしとくよ。トレーナーはいないかもだけど。



そんな日々を過ごしていた、ある日、来客が訪れる。背の高い女性。肩くらいに切り揃えた赤い髪を一つに纏めている。

引き締まった身体に剣士服。

あ!もしかして!やっと配属決まったんだね!


「お久しぶりです!レイティシア殿下!皆様!本日より、侍女兼護衛騎士となります、シーナリーナ・ジャルジェです!名前、長いのでシーナとお呼び下さい!」


おお!元気だ!そして、この人がシーナさんか。

名前と存在は知ってたけど、こうやって面と向かうのは、初めてだね。


「よろしくね、シーナ。もう知ってるとは思うけど、改めて紹介するわね。タルシェン、マリアンヌ、ルナアスカよ。ベルカイトに一緒に付いてきてくれるのは、これで皆揃ったわね」


シーナさんは騎士の礼を取る。

凄いね、キビキビしてる。体育会系女子って感じ?


「はい!皆さん!よろしくお願いします!」


順番に目礼を交わしていくシーナさん。

んん?わたしを見る目が、なんか……ある。

走馬灯を早めると、少し伝わってきた。

敬意…、憧れ…、好意…、それから、愛玩?!


なんで?

過去の接点、7歳の時のお茶会事件の時だけよね?しかも、話してもないし。


「ル、ルナアスカさん……。あの!私、その…」


シーナさん?落ち着いて?!そんなモジモジしないで?

わたし、告白されちゃうのかな?


「お礼を言わなきゃと……」


おおう、ビックリした、そっちか。

いらん想像して、変な汗かいちゃったよ。まったくもぅ!焦らせてくれるよね!


「お茶会事件の時のことなら、気にしなくてもいいですよ〜」


「いえ!そうではなくて…」


あれ?違うの?否定されるのも、何かちょっと、恥ずかしいね。


「可愛い……」


ん?んんん!?


「か、可愛い女の子のっ!近衛礼装、で!ダ、ダンス、見れるなんて!感謝しか、なっ…なくて!もう!なんてっ、言って、いいかッ!」


タカラジェンヌだと思ったら、ヅカファンだったか……。


そっちか!そうなのか、シーナさん!

ということは、マリーちゃんは娘役ってことか。

はい、そこ、笑い転げないで!マリーちゃん!

淑女が、はしたないですよっ!


「え…、ええと、ありがとうございます…?」


もう、やり過ごすしかないよ。

これから、大丈夫かな……。癖を明らかにしておかないと、何がトリガーになってポンコツになるか、わかんないんじゃん?

まあでも、姿勢、筋肉の付き方、重心のバランスの取り方なんか見ると、相当の腕前である事は間違いないだろう。

近衛離れるのも、惜しまれたって聞いてるし。


これなら、少しくらい、時間をもらって、出かける事も出来るだろう。

ベルカイトの情勢聞いてから、どうしても離れることに抵抗あったんだよね。

王宮に近衛はいても、レイティシアちゃんとマリーちゃんを守る護衛騎士はわたししかいなかったんだから。


ベルカイト行きのギリギリのタイミングだけど、やっと会いにいける。


学院に!リーンさん、元気にしてるかな!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ