第103話 やっと報告
夜が明け、日が昇る。
一度は殲滅したけど、他の群れが居ないとも限らない。だから、みんな浮かれた気分になりつつも、警戒はしていた。
お説教……うやむやにならないかなぁ……。
他の群れが来る気配はない。ひとまずは安心しても良さそう。
そう判断したところで、一旦解散となる。
何人かは、そのまま他の村を確認に、そしてロリアンさんは、クラリッサ様に報告にいく。わたしもルカとレナを迎えに一緒に行こうとしたら、ディアさんに引き留められた。
「ルナさん、その服でいくと、子供達が泣き喚きますよ?」
顔だけじゃなくて、服も血塗れなのだ。
明るくなると、なお酷い。
今更って感じだけど、急に気持ち悪くなってきた。
「お着替え、手伝いますから、それから弟さん達の迎えに行きましょう」
そう言うディアさんは、全然汚れてない。なんなら、砂埃すらない。
何者?影はあるよね?CGかな。
ディアさんについて家に向かおうとしたとき、アマテラスが建物の上で鳴いた。
振り向くと、森、そしてその遠くに山。
今まで景色としてしか見てなかったけど、山の一部が緑じゃなくて、茶色く抉れている。
「あそこが崩れたんだ……」
あんな遠くの出来事が、この村まで影響があるのなら、もっと近くは大変なことになってるかもしれない。
「あまり酷い被害が出てないといいけど」
飛び下りてきたアマテラスを受け止めて、ディアさんを追いかけて家に駆けていった。
家に着くと、ママと入れ違いになった。これから、ルカとレナを迎えに行くんだそうだ。
ブラッディ・ルナ状態のわたしをみて顔を引きつらせたけど、頭を抱いてくれた。
「昔から、無理するんだから……。びっくりしたじゃない」
ママ、心配性だな、あったかい。
家に入ると、あっという間にディアさんに剥かれた。きゃあ!ディアさんのえっちぃぃ!
両腕で胸を隠していると、テキパキと髪、顔、身体の汚れを拭い取られ、服を着せられていく。
おぉぉ!なんと凄い!クラリッサ様が重宝してるだけはあるね!
一家に一人ディアさんが欲しいレベルだよ。
暫くしたら、ママに連れられてルカとレナ、パパが戻ってきた。
「あらためて、おかえりルナ。ルカ、レナ、お前たちのお姉ちゃんだよ」
これが、姉の存在の初披露じゃないだろうね、パパ?もしそうなら、お説教だよ?
「ほ、ほんとだったんだ……」
いやいや、マイ推し、ルカよ。2歳半まではちゃんと面倒みてたからね?
「おねえたん、おつかえ〜」
うん、天使。どこでそんな言葉、おぼえたの?
「それで、王都の学院はどうだった?何か楽しい事、あったかな?」
パパが聞いてくる。
聞いちゃう?それ。わたしでも整理しきれてないけど。
「待って!……ルナ、今ここに居るってことは……」
おお?ママ、やっぱり学院行ってたのかな。そうなんだよね、学院、週末しか休みなくて、長期休暇とかないんだよね。察したかな?
「……落第……退学……?」
違うわ!!
「ちゃんと卒業したよ!王女様と伯爵家の御令嬢とお友達になって、なんやかんやで今度叙爵するの!それから、王女様の侍女になって、王女様の結婚についていって、隣国に行くことになってるから!」
「「え?」」
あ、一気に言い過ぎた。
処理しきれてない風。
「エルクラインさん、ナタリーさん。ルナさんが言ってることは概ね真実です。びっくりしましたよね?わたしもです」
ディアさんフォローありがとう。
「「ええええ!!ちょっと!何が起きたの!」」
そうなるよねぇ〜。わたしもなんでかわかんないから!!あはは〜




