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暑くなってきているから、6月の梅雨なのか梅雨じゃないのか、分からないような時期に運動会がある。たしかに、7月の夏にやるよりかはいいような気がする。
けれど、コロナ禍なこともあってか各クラスの応援プログラムみたいなものはなくなった。
放課後にクラス全員が集まらなくてもよかったし、歌やダンスみたいなものを考える時間もなくなってよかった。
だから、実質競技をこなせば1日が終わる。そんな日だ。
ミツルが考えただけあって、私達のクラスの順位は上の方にあった。
「やっぱりさすがだねぇ」
「ミツが考えたからだよねぇ」
ミツルのクラスでのインフルエンサー的なカリスマ力はクラス内だけにとどまってはおらず…。
『次は玉入れです!』
「正直、小学生じゃないんだし、こんなのやる?とか思ってたけどさー」
「ミツが出るなら、やるよねw」
クラスのギャル達が、わりと張り切って参加してくれたのはよかったんだけど、これ私も出るんだよね。
『それでは、玉入れ開始します!』
放送委員の掛け声と共にボールを空に投げ始める。私は、球技という球技が苦手なので、自分の真上に上げたボールがそのまま自分へと落下してきた。
「…いて」
自分の不器用さを呪いたくなる。
それを見ていたクラスの女子達が、わざと籠にボールが入らないようにして、私にボールを当て始めるゲームへと変わってしまった。
なんなら真後ろにいる人達は、私を目掛けてボールを投げている。
「(…なんで、私がこんな目に合わないといけないの」
と、思っていると同じ競技に出ていたミツルが私の真後ろへ回ると、後ろからの投げられるボールからは壁になり私に振ってくるボールを右手でナイスキャッチしながら、さらに器用に左手でもボールを網に入れ点数を稼いでいた。
「ヤバイ!ミツが私のボールキャッチした!」
「私も投げよ」
もはや、競技が変わってきてしまっている。自分のクラスは自分の網に玉を入れる気がないみたいだし、隣のクラスの人達はミツルのクラスが負けてしまう!と、敵の私達のチームの網にボールを投げ入れている。
「(敵のチームのボールは、こっちの点数になるけれども…なに、この競技??」
人生でこんなに人から愛されてみたいものだ。と、玉入れをしながら思ってしまった。
当然のことながら、私達のチームが勝った。そりゃそうみたいな感じだ。
「ミツのボールめっちゃ入ってたね!カッコよかったよー」
私はそれを遠巻きに見ながら…今日も私はミツルにかまわれていたような気がするけれど、気のせいだって思うことにした。「お前を守ってやったんだぞ。」とか言われたわけでもないんだし、それこそギャル達から勘違いすんなよ。と言われそうな気がする。…そもそも、何を勘違いするっていうのよ。こっちは守ってほしいと言ったわけじゃないしキュンともしてないわ。
私は、その場を立ち去った。
全ての競技が終わった
もちろん、ミツルが出るリレーは盛り上がっていた。アオイが言っていたようにミツルは足が速いから、どの競技にでても1位になっていた。
今日で、さらに他のクラスのファンを増やしたと言っても過言ではないだろう。
「…終わった…」
いろんな事へ疲れ果てた私の所へ、クラスの静かそうな女子がやってきた。
「あ、あの…担任の先生が、倉庫に集合してって…」
「あ、そうなんだ。ありがとう」
学級委員は終わっても片付けとかあるから、倉庫に呼ばれたものだと思って行ってみると予想外の出来事が待ち受けていた。




