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ー51ー

「ここが、一応俺の部屋」

 たまにだけ借りてる部屋だからか、自分の部屋って言ってもいいのかな?みたいな感じで案内された。

 カチカチに固まっている私を見て、アオイが心配そうに聞いてきた。

「俺、ソファーで寝たほうがいい?」

「ううん。大丈夫、緊張してるだけだよ」

 私の言葉を聞いて、アオイが先にベットに腰を下ろすと、その真横を「おいで?」とでも言うようにポンポンと叩いた。

 私は、オズオズとアオイの隣へと腰を下ろした。

「俺、好きな人を家に上げるの初めて」

「そうなんだ」

 私の方を向いたアオイが、私の事を強く抱きしめてくれる。

 普段、学校やデート中には、そこまで触れ合うことがないから、アオイの体温がすぐ近くにあってドキドキする。

「きゃっ!」

 いきなりアオイにベットに押し倒されたから、悲鳴みたいな声を上げてしまった。

「触っても、平気?」

 私は、恥ずかしくてただ頷いた。アオイの手がジャージの上から私の胸を触る。

「(なんで、ノーブラ……つか、柔か」

 ミツルにサれた時とは違って、たしかな感触がちゃんとある。

「………っ…」

 自分がもらした吐息が恥ずかしくて目を閉じていたんだけど、ふいにアオイが私の耳元で名前を呼ぶので目を開けてしまった。

「める」

「ぁ………だめ。やっぱり無理…」

 私は、あろうことか好きな人の前で泣き出してしまった。

 目を開けた時の光景が、あの日をフラッシュバックしてしまったみたいで、ミツルじゃないことは明らかなのに、体が拒絶反応を起こしてしまったみたいだ。

「ごめん…なさぃ…」

「ううん。めるが謝らないで、俺は大丈夫だから」

 サッと私の上から、どいてくれるアオイ。私の隣にゴロンっと転がると、私に布団をかけてくれた。

「なんか、事を急がせたみたいでごめん」

 お互いが向かい合いながら、アオイは怖がらせてしまった。と、私の頭を撫でる。

 私自身も優しいアオイの前でなんで泣いてしまったのか、よくわからない。

 アオイは、私の腕を自分の方へと引っ張った。

「めるから俺に触るのは平気?」

「え?」

 私の手をアオイの胸板へいざなった。お互いが向き合いながら、私だけがアオイに触れているのは、それはそれでどうしたらいいのか分からない。

「だ、大丈夫」

「そっか。どこまでが大丈夫とか、お互いで探っていこう?」

「うん」

 アオイに返事をすると、アオイは私の頭を片手で持ち上げると、そこに普段アオイが使っている枕を貸してくれた。


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