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私は、ミツルを押しのけて必死の勢いで制服を着ると走って朝日邸から抜け出してきた。
起きた時には、あの状態だったから変なことされてないといいけど…と思いながら、何も覚えていないことが逆に怖かった。
家に帰ってお風呂に入りながら、全身を確認した。キスマークとかは、どこにもなさそうだったけど、明日アオイになんて説明したらいいんだろう…。
結局、アオイのために作ったバレンタインもアオイ本人に渡すことができなかった。
次の日、学校に到着するもアオイの姿は見当たらなかった。
授業が始まってからもアオイが来そうな様子はない。
「(もしかして、今日お休み?なの?」
アオイが学校に来るかどうかをミツルに聞くわけにも行かないしな。
ミツルはといえば、昨日の黒髪のまま学校に来ていた。
「ミツー今日どうしたの?」
「優等生にイメチェン?みたいな?」
ミツル軍団は、みんな金髪からの黒髪にビックリしたみたいだ。
「黒髪なのに、地味にならないのが不思議ー」
「でも、アオイと間違えそうだから困る。とは言うものの片方きてないけど」
やっぱりミツルが黒髪にしちゃったら、アオイとまったく見た目は同じになっちゃうよね。
普段のミツルがアオイのことをよく見ているのか、ミツルのアオイのモノマネはそっくりだったなって思う。
今後、メガネをかけて登校してこないといいな。
「(あ、そうだ。担任の先生にアオイの事を聞いてみよう」
そう思い立ち、職員室に行ってみることにした。
「今日は、体調不良でお休みだよ」
「そうなんですね」
普通に学校お休みなんだ。また、あの家に様子を見に行くわけにもいかないし、とりあえずアオイが学校にでてくるのを待とう。
「めるるん、委員会行かないの?」
「え、行くけど」
「じゃ、一緒に行こう♪」
夕方になって、ミツルが私の手を引っ張った。前にもアオイがいない時は一緒に委員会にでてくれた事があったけど、今回もそういうことなのかな?
「体調、大丈夫?」
「え?」
委員会の教室まで行く間の廊下を歩きながら、ミツルが私の顔を覗き込んできた。
「昨日、無理させちゃったから、体のどこか痛いところとかない?」
「……………うん」
こんなに心配されるものだと思っていなくて、あまりにもミツルが私の体調を気遣うものだから、やっぱり私はミツルとシちゃったって…ことなのかな。正直なところ、何も覚えてはいないんだけど。でも、ミツルにそこまで心配されるほど痛い部分はない。
アオイに会いたいのに、会ったら会ったで気まずい展開になってしまったような気がする。




