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あれ以降、アオイに告白をしようという猛者は現れなくて安心している。
そもそも、ミツルは皆に優しいタイプだけど、アオイは私にしか優しくないタイプだから、他の女子の好感度を稼げるわけもなかった。なにを心配してたんだろう私…。
今日も一緒に下校している時のこと。
「そういえば、もうすぐクリスマスだけど、欲しいものとかある?」
「え、何も考えてなかった。アオイくんは何かあるの?」
「え、あ…それは…えーと」
ものすごい勢いで目が泳いでるけど、何か欲しいものがあるのかな?
「一緒に行きたい場所だけでも考えておいてもらえるとありがたい」
「うん。何か考えておくね!」
そう言って、アオイと別れ家に帰ってきた。
自分の家のデスクには、アオイから貰ったお揃いのキャラクターが置いてある。
「お揃いでお出かけられる場所って言ったら、あそこかな」
そして、私がクリスマスの日に行きたい場所として提案したのは遊園地だった。
「ねぇねぇ、頭に付けるやつどれにする??」
「いや、俺には似合わなくないか?」
売店へ駆け出した私の後ろから不穏な一言が飛んできた。
「私一人だけが付けてても仕方ないじゃん」
「めるは、可愛いし似合うから大丈夫」
私は一人リボンが付いたカチューシャを選んだ。アオイは、本当に買わないんだ。
「どれに乗りたいとかある?」
「なんか、巨大迷路があるらしいよ!」
「へぇ」
アオイが持っている地図を二人で見ながら迷路のある場所までやってきた。
天井が吹き抜けになっている迷路だ。
「入り口がいくつかあるけど、どこから入ってもゴールまでいけるのかな?」
「別々のところから入って競争する?」
「うんうん!私は一番から行くね」
私、アオイよりも早くゴールがしたくて、アオイが何番にするか聞く前に走り出した。
「あ、ちょっと…ずりぃな」
小さな扉と大きな扉があったり、行き止まりがあったりと、行ったり戻ったりしているうちに、どこまで進んでいるのか分からなくなってしまいそうだ。
そもそも、ゴールが1個だとするなら、どこから入ってもどこかで道が1本になるってことなのかな??
別々のところからスタートしたけど、迷路の途中でアオイにばったり会ったりして……なんて考えていると、私は道の角を曲がったところで、男子とぶつかってしまった。
「わっ…すいません」
「あれ?めるるん?」
そこには、頭にカチューシャをした遊園地を最大限に満喫しようとしているミツルとぶつかってしまった。




