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文化祭は終わって、また通常の授業に戻ったけれど、自分の教室でキスをしてしまっただけに、思い出してしまうと恥ずかしさが拭えない。
なんとなくアオイと目が合っても気恥ずかしさから、どこか避けてしまっているような態度を取ってしまっているような気がする。
そんなギクシャクとした私を見て、からかいにやってきたミツルが朝の挨拶と一緒に耳元で囁く。
「あれ?もしかして、あの後ケンカでもしちゃった?」
劇中に私にキスをしたのも、きっとわざとなんだ…。少し睨むような顔でミツルを見ると、その顔には殴られたような痕がついていた。家に帰ってからも兄弟喧嘩したんだろうか。アオイが怒るのってめずらしいな。
文化祭の日から、私のクラスにどんな変化が起こったのかというと……ミツル派とアオイ派みたいなものが出来てしまった事だろうか。
「(入学式の時から、みんなミツル派だったのにな」
登校していたミツルの顔の傷をミツル派の女子は気にかけているようだ。
その一方で、アオイ派の女子は、
「ねぇ、前髪切らないの?ハンサムなのにもったいないよ」
「話しかけてるんだから無視しないでよー」
そのうち、告白とかする人が出てきたりするのかな…イヤだな。とか、思っていると、一人の女子がアオイに近づいてきた。
「あのーアオイくん。ちょっと話があるんだけど、いい?」
「なに」
「ここでは…ちょっと」
裏庭にでも誘い出しそうな雰囲気に、アオイは立ち上がるとその女子に向かって言い放った。
「俺に告白していいのも、俺と付き合えるのも、めるだけなんだけど」
きっぱりとしたお断りに、泣き出してしまう女子。教室内でそれを聞かされた他のアオイ派の人達への牽制もあるんだろうけれど、さすがに言い過ぎなのでは…。
少なくとも、同じ教室内にいた私は、耳まで真っ赤になってしまった。
「(一回、保健室に走って逃げたい」
そんなことをしたら、心配したアオイが絶対に追いかけてきてしまうだろうし、どうにかホームルームで担任がやってくるのをただただ祈った。
「やっぱり、学級委員の二人って付き合ってるのかな??」
「それは、つまり…ミツと付き合う事は絶対にないってこと??」
クラス内にいろんな錯綜が飛び交ってしまった。




