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困っているとすぐにアオイがやってきて、その大きめなフード付きのコートを私にかぶせてくれる。
「…あ、あなたは…?」
まだ、アオイの登場には若干早いような気がするけれど、なんとかセリフを口にすることができた。
「私は、魔法使いのお兄さん。貴女にぴったりなドレスを仕立てて見せましょう」
魔法使いのお兄さん?!
いや、まーたしかに男子がやっている時点で、おばあさんと言うには無理があるとは思っていたけれど、いきなりの台本の改ざんに戸惑う私。
「???」
「さぁ、こちらに手を通して下さい」
アオイが私に差し出した真っ白いドレスは、クラスの女子が作った物とは違うドレスだった。
なんだか、本物の結婚式のドレスみたい。
「(後ろ向いて着替える」
「(なるほど、そういうことね」
だから、アオイのフードをかぶしてくれたのか、プールの時のやつみたいな要領で受け取ったドレスに着替える。
「わ、わぁーまるで魔法みたいー」
真っ白いドレスには、本当に宝石が散りばめられているようにキラキラとしていた。
「でも、どうしてコレを私に…」
私が台本通りに質問すると、アオイはまっすぐ私を見つめながら答えた。
「貴女に幸せになってほしくて」
そんな台詞あったかな?
言葉を失っている私へ、アオイはどこから取り出したのか、私の頭にティアラをのせてくれた。
「さぁ、舞踏会へ」
そうつぶやくアオイは、どこか寂しそうな顔をしている気がするけれど、気のせいかな?




