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25/35

ー25ー

 困っているとすぐにアオイがやってきて、その大きめなフード付きのコートを私にかぶせてくれる。

「…あ、あなたは…?」

 まだ、アオイの登場には若干早いような気がするけれど、なんとかセリフを口にすることができた。

「私は、魔法使いのお兄さん。貴女にぴったりなドレスを仕立てて見せましょう」

 魔法使いのお兄さん?!

 いや、まーたしかに男子がやっている時点で、おばあさんと言うには無理があるとは思っていたけれど、いきなりの台本の改ざんに戸惑う私。

「???」

「さぁ、こちらに手を通して下さい」

 アオイが私に差し出した真っ白いドレスは、クラスの女子が作った物とは違うドレスだった。

 なんだか、本物の結婚式のドレスみたい。

「(後ろ向いて着替える」

「(なるほど、そういうことね」

 だから、アオイのフードをかぶしてくれたのか、プールの時のやつみたいな要領で受け取ったドレスに着替える。

「わ、わぁーまるで魔法みたいー」

 真っ白いドレスには、本当に宝石が散りばめられているようにキラキラとしていた。

「でも、どうしてコレを私に…」

 私が台本通りに質問すると、アオイはまっすぐ私を見つめながら答えた。

「貴女に幸せになってほしくて」

 そんな台詞あったかな?

 言葉を失っている私へ、アオイはどこから取り出したのか、私の頭にティアラをのせてくれた。

「さぁ、舞踏会へ」

 そうつぶやくアオイは、どこか寂しそうな顔をしている気がするけれど、気のせいかな?


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