ー19ー
次の日、私が起きるとすでにアオイは起きていた。
「おはよ。体調どう?」
「ぁ、早いんだね。昨日よりは平気?かも」
足を動かしてみるも、まだ少し痛かった。
「保健の先生が、女の先生連れてくるって出ていったから、そのうち帰ってくると思う」
「そっか。分かった」
「じゃ、俺は先に行くから」
アオイがクラスの集合場所に行くために立ち上がった。
「あ、める。よかったら上着貸す?」
振り返ったアオイは、私にジャージの上着を差し出してくれた。
「でも、アオイくんは?」
「俺は、着替えもう1つ予備あるから。それじゃ」
私は、アオイの上着を受け取った。
アオイが出ていくと、すぐに女の先生がやってきた。背中にはアザができちゃってるみたいだけど、上半身は全然動かせそうだ。
特別に朝風呂に入れさせてもらって、少しみんなからは遅れて今日の作業をすることにした。
お風呂からでてきた後に、足をテーピングしてもらったけれど、走ることは出来なさそうだ。
今日の予定は選択授業になっていて、あらかじめ何をやるのかは提出して決まっている。
私は、工作は苦手なので鳥の巣箱作りにした。どうやらアオイと同じチームではないらしい。
「めるるん♪同じ班だったんだね」
かわりにミツルとは同じ班みたいだ。
「朝日くんも工作初心者コースだったんだね」
「うん。うちは毎日、鳥がくるからちょうどいいかな?って思って」
「え?家に鳥がくるの??」
お金持ちの家だからなのかな?家に鳥が来るって感覚が少しよくわからない。
「むしろ、来ないの?」
「来ないよ」苦笑
ツバメとかは、毎年同じ所に帰ってくるとか聞くけど…そういうことじゃないんだもんね。
「ところで、なんでアオイの上着きてるの?」
ジャージの襟の部分の名前を見て聞いてきたのだろう。
「え?汚れちゃったから貸してもらってるだけだよ」
「本当に仲良しなんだね。早く告白しちゃえばいいのに」
「え?」
ミツルはどうも私がアオイに好意があると思っているらしい。いや、実際あるんだけど。
すると、ミツルが私の耳元へ近づいてきて囁く。
「きっと、今のめるるんが付き合ってって言ったら、アオイは付き合ってくれると思うよ?(まーアオイがOKすることは絶対にないんだけどね……」
なんだか、よくわからないけれど、ミツルから後押しされてしまった。
とは、言うもののアオイに言うタイミングを見つけられないでいる。
もしかして、昨日の夜に言ったほうがよかったのかな…。
「ほら、集中して?」
今日のミツルは、何故か私に優しくしてくれて、私の巣箱作りの手伝いをしてくれている。
「え、あ。えい………いたっ」
木をおさえてもらっていたのに、私は自らのかなづちで自分の指を叩いてしまった。
「大丈夫?血でてない??」
やっぱりイケメンが隣にいるのって、なんだか落ち着かないな。
昨日は足を挫いて、今日はかなづちで自分の指を殴るなんて本当についてないな私。




