表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/35

ー14ー

「それじゃ、行こうか」

「うん」

 アオイが持ってきたアップルパイを食べ終わると、リラクゼーションスペースから立ち上がった。

 そうだ。今日はゲーセンに二人で来たんだった。

「アオイくんは、ゲーセンよく来るの?」

「そうだな」

 大きなぬいぐるみとか家にあったりするのかな??

 ゲームセンターについてみると、なんとなくアオイが普段とっているものがコレかな?って思う物が並んでいた。

 アニメのフィギュアとかなら、男子の部屋にあってもおかしくはないかも?とか思ったけど、それはそれで失礼なのかな?

「あ!これ今流行ってるやつ!」

「ああ、動画でよく流れてくるやつ?」

 私は、おもむろに100円玉を取り出すと挑戦してみることにした。

 青い縦長の棒状のキャラクターの胴体を狙って機械がおりてキャラをキャッチする。

「あ!持ち上がった!!……あぁ」

 せっかく持ち上がったのに、入り口付近へ持っていくときに、ふわっと落ちてしまった。

「ああ、それは…クレーンがおりたときに『つかむ』ってボタンを押すといいらしいよ」

「そうなの?」

 なんか、やり方が違ったのかな?

「代わりにやってみるよ」

 私と場所を交代したアオイが、真剣な眼差しでクレーンを動かす。たしかに『つかむ』ってボタンを押したら、グッて力強く掴んだ気がする。

 すると、青い縦長のキャラクターを落とすことなく、入り口まで運んできた。

「はい、どうぞ」

「わぁ!すごい!くれるの??」

 私の手に取れたキャラクターをのせてくれた。

「ありがとう♪」

「うーん…めるでも取れそうなやつだと、コレとか」

 アオイがオススメしたクレーンの台は、入り口にキャラの体が半分くらい乗っかっているやつだった。

「本当だ!これなら出来るかもっ」

 入り口にホイッとしたら、すぐ取れそうな感じだ。

 私は、100円玉を入れるとクレーンを動かした。ここだ!という所で『つかむ』のボタンも押したけれど、なぜかシーソーのようにパタンとなってしまって取ることが出来ない。

「惜しかったねww」

「ちょっとー笑わないでよぉ!」

「100円あげるから、もう1回めるがやってみて?」

 アオイは、電子マネーでピロン!と決済すると、私が動かすレバーの手に重ねるように手を置いてきた。

「もう少しだけ右で」

「え……ぁ、うん」

 私の後ろにいるアオイの声が耳元で聞こえていて返事どころではない。

『リロリロリーン!!おめでとう!!』

 人形が見事に1回で取れて、機械が褒め称えてくれる。アオイのアシストのおかげで、マスコットキャラを簡単に取ることが出来た。

「すごいすごい!」

「よかったな」

 すごい。すぐに2個も取れてしまった。感動して両手につかまえたぬいぐるみを眺めていると…

「なにそれー」

 いま取ったばかりのぬいぐるみを誰かに取られてしまった。

「いま流行ってるやつじゃね?」

 左手に気を取られていると、今度は右手の物まで取られてしまう。

「あ……朝日くん」

 そこには、学生服のミツルがバスケ部のマネージャーと一緒に立っていた。

「えーこのキャラ地味に好きなんだけど、俺にくれない?」

「え、でも」

 それは、アオイが取ってくれたやつなのに…。

「そもそも、こっちのキャラもアナタに似合わないから私が貰ってあげるわ」

 マネージャーの女の子とミツルが、アオイがとってくれたぬいぐるみを返してくれそうにない。

「める。べつのゲームしよ」

 それを見ていたアオイは、とくに二人に怒るようすもなく、二人から距離を取る。

 つっかかってきた二人は、相手にされなくてどこかへ行ったみたいだけど、制服を着ていたってことは部活だったのかな?

 せっかく取ってもらったぬいぐるみが手元から無くなっちゃって残念だな。

 そして、クレーンゲームじゃないところへやってきた。

 むしろ、クレーンゲーム以外もゲーセンにはあるんだね。

「めるは、普段ツメツメとかやる?」

 アオイからスマホのゲー厶の話をされた。

「あ、うん。やるよ!キャラが小さくて可愛いよね」

「それ、でっかい画面でゲーセンでも出来るんだ」

「そうなの??」

 アオイに案内されてツメツメのゲーセン版をやることになった。

 お金を入れて画面をスマホの時と同じようにクルクルする。

 でもスマホの画面と違ってテレビサイズくらい大きい画面だから、指の運びが間に合わない。横に立っていたアオイがたまに少しだけ手伝ってくれた。

 そして、ゲームの最後にガチャガチャみたいなのが出来るらしくて、機械からコトンッと音がするとツメツメのキャラクターのストラップが落ちてきた。

「あ、これ私が好きなキャラだ!」

「それは、よかった」

 誰かに取られる前に、さっそく鞄に付けることにした。よし、コレで不意に取られる心配はないぞ。

「他にも何かする?音ゲーとかもあるけど」

 私達は、その後もいくつかのゲームを一緒にやって夕方になり帰ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ