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『それじゃ、明日の15時半に本屋さんで』と、言われて私は夏休みにアオイと出かける約束をした。
前日から着ていく服を決めていたけれど、今日どんな格好でこればよかったのかな。
前回、本屋さんで気合いの入ってない姿を見せてしまっているから、あまり気にしなくても大丈夫かな…。
アオイと出かける日になった。
「(15時半より少し早く来ちゃった」
そう思って、本屋さんに入ろうとすると、私を見つけたアオイに声をかけられた。
「める!」
「おはよう!アオイくん」
お昼を過ぎてるのに、おはようは変かな?と思ったけど、学校でのノリが抜けなくて朝の挨拶みたいな感じにしてしまった。
アオイくんは私よりも先に来ていて、なにやら手には保冷カバンを持っていた。
「める、こっちついてきて」
「え、うん(なんだろ?」
私は、言われるがままにアオイの後をついていくと、本屋の隣のリラクゼーションスペースへやってきた。
そこには、パソコンを広げて仕事をしている人もいれば、ソファーに寝っ転がって本を読んでいる人もいる。
フリースペースみたいなところになっていて、お金を払ったら本を買わなくても読んでいい場所なことは知ってたけど、観葉植物とかあってわりとすごしやすい空間になっていた。
「ここは、お金払ったら持ち込みも自由なんだ」
「そうなんだね。知らなかった(そもそも入るの初めて」
アオイは、空いているテーブル席に座ると持っていたカバンから何か取り出した。
「アップルパイ好き?」
「え?うん!好きだよ?なになに」
保冷カバンから出てきたのは美味しそうなアップルパイだった。
「コーヒー飲める?」
「え……あーうーん…」
「あ、ごめん。先に聞けばよかったよな。砂糖とミルク持ってきたけど、お店のお水持ってくる。待ってて」
私が、渋そうな顔をすると、何かを察したのかアオイは、リラクゼーションスペースのお水を取りにいってくれた。
「(アオイくんは、コーヒー飲めるんだ」
アオイがテーブルに戻ってきて、お皿とフォークを取り出してくれた。
「ありがとう!アオイくんが焼いたの?」
「いや、母がお菓子作るの好きで、少しもらってきた」
「いいの?」
「どうぞ」
少し冷えてサクサクとしたパイとゴロッと食感のリンゴが食べ応えがあって美味しい。
「うん!すごい美味しい!!」
「よかった」
「アオイくんは食べないの?」
テーブルに出されたアップルパイは1つだけだった。
「あ…俺は甘い物得意じゃないんだ(てか、めるにあげたのが俺の分みたいなものだし」
こんなに美味しいのに、甘いものが苦手だなんてもったいないな。こんなアップルパイが作れるお母さんが羨ましすぎる。
アオイは、自分で持ってきたアイスコーヒーに砂糖を入れて飲んでいた。
「コーヒーって美味しい?」
「氷が溶けてきたから、味は薄まってきたとは思うけど」
「ひとくち貰ってもいい?」
私は、アオイのグラスに手を伸ばそうとした。
「だ………………だめ」
グラスに手が届く前にアオイの手に掴まれてしまった。
「める用に新しいの作るから」
と、アオイが言うと、コーヒー分少なめの砂糖とミルク多めのコーヒー?を作ってくれた。
「わっありがとう♪コーヒーゼリーは食べれるから、アオイくんのやつでも大丈夫だとは思ったんだけどね」
「(いや、俺がいろんな意味で大丈夫じゃない」
私は、アオイから甘めのカフェオレのようなコーヒーを受け取った。




