あれから三年と十日目(1)
俺はサプライズが嫌いだ。
俺の幼馴染たちは昔からサプライズが好きだった。
ことあるごとに、俺にだけ黙って計画して俺を驚かせてきた。あと、怒らせたり泣かせたりしてきた。というか主に泣かせてきた。
村に帰れなくなったのも、闇ギルドのマスターにされたのも、思い返せば幼馴染たちのサプライズが原因だった。そろそろサプライズで命奪われるんじゃないかって気が気でない。
そんなわけで俺はサプライズが嫌いだ。
でも、俺の幼馴染たちはサプライズが大好きだ。
そして、今回の旅行の行き先も「サプライズ」だ。
正直、嫌な予感はしていた。
けど、同時にあくまで旅行先を決めるだけなんだからそこまで酷いことにはならないとも思っていた。そう、信じていた。信じたかった。
だって、旅行じゃん。観光じゃん。観光地から決めればいいじゃん。
無茶苦茶な幼馴染たちに振り回されて生きてきたせいもあって旅行は俺にとって縁遠いもの。
だから、ろくに観光地なんて知らないし、知ってしまうと行きたくなるかもしれないので情報はむしろ遠ざけていた。
けど、それでも分かる。
どこ見ても白骨死体とか血痕が視界に入る洞窟は観光地じゃねぇ。
サプライズってほんと悪しき文化だよね。




