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まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記【連載】  作者: 日暮キルハ
まだ魔王討伐を終えた優秀な幼なじみ達とまともな日常を送れると思っていた時期もあったごく普通の青年の日記

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あれから三年と五日目

お久しぶりです。

 今日はメリッサと中央ギルドに行った。

 先日の迷宮での出来事を報告するためだ。


 今思い出しても昨日は散々だった。

 後輩達は言うこと聞かずに勝手するし、久しぶりに入った迷宮は色々様変わりしてるし、なんかキモい奴いたし。

 しょっちゅう身の危険を感じることはあれど、昨日のは久しぶりに本気でヤバい奴だった。レヴィアを持ち出して使う羽目になったのなんて、闇ギルドとして活動しだしてすぐに他の闇ギルドにちょっかいかけられた時以来のことだった。

 あれも酷い事件だった。闇ギルドのマスターにさせられてから今までのなかでも三本の指に入るくらいには酷い事件だった。特に後始末。更地になった森だった土地と死体の叩き売りでも始められそうな勢いで積み上げられた死体の山を見た時は動揺して「これを食材として調理すれば死体も消えて食事に困っている人の助けになって一石二鳥なのでは?」なんて猟奇的な思想に辿り着きかけたものだ。


 と、それはいい。

 まぁ、そんなこともあった。

 あれに比べればまだ今回のはましな気がしないでもない。特に死体がでてないところが素晴らしい。

 結果よければ全てよし。死人は出てないし、怪我人も治したのだからいなかったのと同じ。もて余していた依頼は何だかんだで片付いた。

 結果だけを見るなら完璧だ。


 ただ、うちの幼馴染みはそれで納得してはくれないらしい。

 中央ギルドに着いて、トイがいつもの軽薄な笑みを浮かべながら俺達を出迎えるや否やトイの四肢が弾けとんで気づいた頃には人だった肉塊が転がっていた。


 今度から、メリッサは連れていかないようにしようと思う。

 瞬きしたら当たり前みたいにトイが無傷で立ち上がっていたからよかったものの、もし相手がトイじゃなかったら普通に殺人だ。うちの幼馴染みは少しばかり気性が荒過ぎやしないだろうか。


「あ、やっぱり怒ってる? ごめんごめん。もうやらないから許してよ。ね?」


 なんてへらへらしながらメリッサに言っていたから、トイ的には殺される心当たりはあったらしい。改めてほんとこいつろくな生き方してねぇ。


 と、まぁそんなこともありつつ、いつになくピリピリした雰囲気で報告を終えて帰ってきて今に至る。

 何が何やら分かるような分からないような、メリッサに聞いても「あんたは分からなくていい」とか言われちゃったのでそれ以上は踏み込めない。


 なんだかストレスがたまっていそうな様子だ。

 何かしら今回の件の埋め合わせはしたいと思っていたし、何より幼馴染みが困っているなら力になりたいとも思う。

 色々話したいこともあるし、明日辺り久しぶりにどこか遊びにでも誘ってみようか。

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