あれから三年と四日目(4)
自慢じゃないけど俺は朝に弱い。
こればっかりは生まれ持った性とでもいうもので、何をしたってまるで改善なんてできやしない。
ただ、それでも起きなければならない日というのはどうしても生きていればあるわけで、一人の自立した人間としてはいつまで経っても幼なじみに起こしてもらうわけにもいかない。
そんな俺が出会ったのがこの目覚まし時計!
なんか「絶対に寝過ごさない」を目標に開発されたものらしく、スイッチをいれておけば登録した時間に電気が流れて嫌でも目が覚めるって寸法だ。
たぶん、これ作った奴は頭がどうかしてると思う。もちろん死ぬほど売れなくてすぐに市場から姿を消した。
ただ、それでもこの目覚まし時計、たしかに「絶対に寝過ごさない」という一点においては他の追随を許さない。
事実、これまで目覚まし時計で起きられた試しのなかった俺がこの目覚まし時計を使い始めてからはほとんど寝過ごさなくなったのだ。もちろん最悪の目覚めなことは間違いないし、たまに電力が強すぎるのかまた意識を失うこともあったけど、それを差し引いても俺にとってはかけがえのない相棒には違いない。
――その相棒が、ぶっ壊れていた。
粉末状になるまで潰されたそれ。最初はそれが相棒の成れの果てだと気づくこともできないほどに完膚なきまで粉々にされていた。
誰がやったのか。なんのためにやったのか。
色々思うところはありつつも、とりあえずギルドに顔を出して気づいた
机の上に置きっぱなしにしていたあの依頼がなくなっている。
「………………まさか……っ」




