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まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記【連載】  作者: 日暮キルハ
我の主は日記好き

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我の主は日記好き12

「……なんか治安悪いと思ってたんだよなぁ」


 闇ギルドのアジトを乗っ取ってからかれこれ一週間。

 主はいつも以上に死んだ魚のような生気の枯れ切った目をしてそう言った。


「そっかぁ……。ここ、闇ギルドのアジトだったかぁ……」


 こいつほんとアホだな。

 我は思った。


 普通、もっと早い段階で気づくだろうに。

 拉致されたり襲撃された時点で気づけ。

 お前、この一週間で何回死にかけてたよ。


「ギルドから派遣されたって言ってた人達、ドン引きしてたなぁ……。つーかこれ、たぶん逃げた方が良いよなぁ……。……はぁ、疲れた……」


 いきなり襲われようが、いきなり拉致されようが、自分が家代わりにしている亜空間がまずい場所だと一切気づかなかったアホ主がようやく自分のアホさ加減に気づいた理由。

 それが今、主が口にしたギルドからの遣いだ。


 主の幼馴染共には及ばないしても、かなりの手練れのようだった。

 どうやら、この亜空間の存在は知っている奴は知っているものだったらしい。相手が相手だけに迂闊に手を出せずに監視に留めていた亜空間で起きた諸々の事件。

 その真相を掴めないまま注意に注意を重ね、ようやく今日、数名の腕利きの冒険者達によって調査が行われたらしい。


 そこにばったり出くわしたのがバカ主。

 どこをどう見ても凡人な主だが、そんな凡人が監視対象の亜空間から出てきたことがより一層冒険者達の警戒を高めていた。

 魔法使いの小娘が間に入ったおかげで辛うじて殺し合いに発展することはなく、話し合いに持ち込むことができたが、そうでなければ今頃あの冒険者共は死んでいただろう。


 結局、ここに派遣された冒険者達では判断のつかないことなので上に判断をあおぐってことで話はついた。明日改めて来るらしい。

 そして、なんとかそれから逃げられないかとグチグチ考えているのが我が主。どうせお前の幼馴染共がいる限り似たようなことはしょっちゅう起こるだろうし諦めたらいいのに。

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