三十三日目
今日から、逃げるための技術の特訓が本格的に始まった。
基礎トレーニングを終えたタイミングでアルマさんがやって来て、このあとすぐに森に向かうと告げられた。
どうやら、森の地形を活かしてこれからの指導は行われるらしい。
これまで午前と午後に分けられていた指導だが、新しいそれは午前と午後の間、普段なら厨房で第三王子相手に何かしらを作って何かしらの下らない話をしている時間に無理やり差し込まれることになった。もちろんそれでも時間は全然足りていないので結局これまでよりもかなり遅い時間にようやくその日にやらなくてはいけないことは終わる。
おかげで今日は初日だったこともあってかなり疲れた。
それはもう酷く疲れた。
どのくらい疲れたかというと、いつもは勝手に俺の部屋に遊びに来て俺の言葉なんてまるで聞かない幼なじみーズが心配して気を遣ってくるくらいには疲れていた。よく考えたら、普段から全く気を遣わないあいつらがどうかしてた。というか、気を遣うなら帰って?
そもそもいつも疲れてんだから遊びに来んな。なんでお前らそんな元気なの?体力的な意味ではどう考えたって君らの方が疲れることしてるよね?
と、言いたいことは数あれど、ともかくそちらに持っていかれる体力が減ったのはたしかなのでその辺りで釣り合いを取っていけば……まぁ、なんとかなるだろうか。




